今のピアノのレッスンは、早いうちから4期それぞれの時代の曲を学ぶ、という形が多くなってきているようですね。
私も、それって大事!と思っていて、レッスンで使おうと4期の曲が1冊にまとめられている曲集をいろいろと探したことがあります。
今回は、その曲集たちをご紹介します。
参考になればと思います。
「4期」って何?
ヨーロッパを中心に発展してきた音楽を主にクラシック音楽と言いますが、これには当然長~い長~い歴史があります。
ピアノ曲では、その歴史を大きく「4期」で時代区分をするのが一般的ですね。
何をもって4期とするのか、とか、明確な年代などはいろいろな考え方があります。
はっきり決められているわけではありませんが、おおむね以下の様に分けられます。(参考文献:『はじめての音楽史』音楽之友社)
- バロック・・・16世紀末~18世紀中ごろ
- 古典派・・・18世紀中ごろ~19世紀初め
- ロマン派・・・19世紀初め~20世紀初め
- 近・現代・・・20世紀以降
1500年代~現代までの500年以上の幅があるわけで、時代によってずいぶん曲調に違いがあります。
ピアノのレッスンでも、それぞれの時代の特徴を理解して演奏することが大切だ、という考え方になってきているわけですね。
スポンサーリンク
難易度ごとのシリーズ曲集
それでは、「4期」が1冊にまとめられている曲集をご紹介します。
まずは、難易度順にシリーズ化されているものから。
・『4期のピアノ名曲集』
・『バスティン ピアノ名曲集』
・『ピティナ ピアノステップ曲集』
の3冊を紹介します。
私自身が持っている巻が中心になりますが、参考になればと思います。
『4期のピアノ名曲集』①~④
こちらはGakken(株式会社学研プラス)から出版されているシリーズで、全部で4冊に分かれています。
私が持っているのは②です。
難易度は?
難易度は以下の通り(数字は収録曲数です)。表紙にはっきりと書かれていますね。
- ①・・・バイエル程度(54曲)
- ②・・・ブルグミュラー前半程度(42曲)
- ③・・・ブルグミュラー後半程度(27曲)
- ④・・・ソナチネ程度(20曲)
この曲集の特長は?
この曲集の特長は、
- 全曲収録のCD付き
- 音楽の歴史についての解説ページ付き
- 日本人の作品も
の3つでしょうか。
4冊ともにCDがついています。その分お値段がちょっと高め?の税込み2090円ですね。
CDは、この曲集のために録音したもの、とのことです。
それから、1曲目に入る前に解説ページがあります。
内容は・・
- 時代を知ろう!・・・4つの時代の特徴についてそれぞれ1ページずつに記載
- 様々な鍵盤楽器・・・現代のピアノに至るまでの楽器の紹介
- バロック作品について・・・バロック時代の曲についての演奏法の解説やバロック・ダンス(メヌエットやガヴォットなど)の紹介
- 作曲家年表・・・ヨーロッパ地図も
これらにはすべてフリガナがつけられています。
そして、4巻ともに日本人による曲が収められています。
③と④は1曲、①と②は3曲、と曲数はそれほど多くはないですが。
参考→こちらの出版社のページ(学研おんがく.net)で①~④全部の収載曲が確認でき、一部試聴もできます。
掲載曲の作曲家は?
私が持っている2巻のみ、まとめてみます。
- バロック(9人)
- コレルリ(1曲)
- テレマン(2曲)
- 伝J.S.バッハ(4曲)
- J.S.バッハ(1曲)
- ペッツォールト(2曲)
- ヘンデル(3曲)
- W.F.バッハ(1曲)
- C.P.E.バッハ(2曲)
- キルンベルガー(1曲)
- 古典(5人)
- ハイドン(2曲)
- W.A.モーツァルト(2曲)
- ベートーベン(2曲)
- フンメル(1曲)
- ディアベリ(2曲)
- ロマン(7人)
- シューマン(1曲)
- エステン(1曲)
- エルメンライヒ(1曲)
- ケーラー(2曲)
- グルリット(1曲)
- ニュルンベルク(1曲)
- ストリーボック(1曲)
- 近・現代(8人)
- グリーグ(1曲)
- バルトーク(1曲)
- アブシル(1曲)
- ハチャトゥリアン(1曲)
- ショスタコーヴィチ(1曲)
- ギロック(1曲)
- 平吉毅州(2曲)
- 岩間稔(1曲)
全部で29人ですね。
⇩私が持っている②です。
『バスティン ピアノ名曲集』第1巻~第5巻
こちらは、アメリカ発のピアノメソード「バスティン」の併用曲集です。
第1巻~5巻まであり、英語版には第6巻もあるようです。
副題に「バロック・クラシック・ロマン・近現代が学べる」とあり、4期それぞれの曲が収録されています。(古典がクラシックとなっています)
わたしが持っているのは、第1巻です。
難易度は?
アメリカ発のものだからか、明確な難易度表示(バイエル前半とか、ブルグミュラー程度など)はありません。
収載曲からみて、私が持っている第1巻でバイエル後半以降くらいかと思います。
出版社の紹介ページには、
とあります。
なお、出版社のページから各巻の収録曲の確認や試聴ができます。
この曲集の特徴は?
こちらの曲集の特徴は、次の3点でしょうか。
- 曲数は少なめ、その分?安い
- 作曲家も少なめ
- バイエル後半程度から上級曲まで
1冊の曲数はそれほど多くないと思います。その分お値段安めかな‥
- 第1巻・・・18曲(770円)
- 第2巻・・・17曲(770円)
- 第3巻・・・29曲(1100円)
- 第4巻・・・36曲(1870円)
- 第5巻・・・14曲(1760円)
掲載曲の作曲者も全部で8人(第1巻)というのは少ないですね。
次にまとめたのでお読みください。
バイエル後半程度から上級曲までがシリーズになっているという曲集は、あまりないように思います。
掲載曲の作曲家は?
曲数が少ないことと関係するのか、載っている作曲家が少なめのように思います。
詳しくは、それぞれの巻については出版社のページで確認をしていただければと思います。
私が持っている第1巻は以下のようになっています。
- バロック
- J.S.バッハ(伝)・・・4曲
- 古典
- モーツァルト・・・1曲
- ベートーベン・・・2曲
- ロマン
- シューマン・・・3曲
- スピンドラー・・・1曲
- 近現代
- バルトーク・・・2曲
- カバレフスキー・・・4曲
- ショスタコーヴィチ・・・1曲
作曲家としては8人のみ。バロックはバッハ(伝)の曲しかありません。
曲順も年代順にはなっていません。
作曲家ごとに集められていて、難易度順でもなさそうです。
曲数少なめお値段安め。そして、上級曲までのシリーズ。
ということで、今現在の演奏レベルに合わせて購入するという使い方はできますね。
⇩私が持っている第1巻です。
『ピティナ・ピアノステップ曲集』1~15
こちらは、タイトル通り、ピティナが行っている公開型ステージ発表会「ピティナ・ピアノステップ」に準じた曲集です。全音楽譜出版社からの出版です。
難易度によって分けられた「23ステップ」に対応していて、曲集としては「1」から「15」まであります。
例えば、私の持っている「7」は、23ステップのうちの「基礎④→応用①」に対応しているということになりますね。
「ステップ」は課題曲と自由曲を演奏することになっていますが、この曲集は自由曲集という位置づけであると「はじめに」に書かれています。
ピティナは「4期」の考えで、この「ステップ」もピティナ主催のコンクール「コンペティション」も運営されています。
なので、曲集のタイトルにはどこにも「4期」と書かれていませんが、当然4期の曲が含まれています。
初版が2000年。このタイプの曲集としては古くからあるものではないでしょうか。
この曲集の特長は?
この曲集の特長は次の様なことかと思います。
- ピティナ・ピアノステップの難易度に準じている
- 導入期から中級者向けまでの全15巻
- ジャズやポピュラー、オーケストラ曲まで
- 曲数は少なめ(お値段安め)
まずは、上にも書いたようにピティナ・ピアノステップの難易度に準じているということです。
「バイエル程度」とか「ブルグミュラー程度」といったことに関しては、出版社の楽譜紹介ページに一部書かれています。⇐現在出版社の楽譜紹介ページは存在しません。
それを見ると、私が持っている「7」は
とありますね。
全15冊になりますが、最後の「15」は「23ステップ」でいうと「応用7~発展2」とあります。
23のうちの15~17の難易度ということになりますね。
難易度の基準は難しいですが、”上級に入ったくらい”と言えるのではないでしょうか。
ちなみに、出版社の楽譜紹介ページには「導入から中級までのピアノ曲集シリーズ」と説明されています。 ⇐現在出版社の楽譜紹介ページは存在しません。
収録曲のジャンルは幅広いです。
いわゆるクラシック音楽と言われるものばかりではなく、ジャズっぽい曲やポピュラー曲も含まれます。
オーケストラ曲のアレンジもあります。
例えば、私の持っている「7」には、次のような曲が入っています。
- キャサリン・ロリン「ブルース列車」
- 中山晋平「砂山」
- ジョー・ギャルラン「イン・ザ・ムード」
- J.シュトラウス(2世)「美しき青きドナウ」
など・・。バラエティーに富んでますよね。
曲数はどれも少なめです。ちなみに「7」は22曲(はじめのウォーミングアップを含まず)。
収録曲の作曲家は?
こちらの曲集ポピュラー曲なども含まれていますし、時代ごとに分けられていませんので難しいのですが・・
「7」に関してのみまとめてみます。
- バロック(2人)
- J.J.レム
- J.S.バッハ(ペツォルト)
- 古典(4人)
- F.J.ハイドン
- J.プレイエル
- L.van ベートーヴェン
- ミハウ・クレオファス・オギンスキ
- ロマン(9人)
- F.ショパン
- C.L.H.ケーラー
- F.シューベルト
- T.エステン
- P.I.チャイコフスキー
- J.シュトラウス(2世)
- F.リスト
- メトカーフ
- バイエル
- 近・現代(5人)
- キャサリン・ロリン
- 中山晋平
- ジョー・ギャルラン
- バルトーク・べーラ
- 保坂千里
- 不明(1人)
- リュバルスキー
全部で21人ですね。
曲数が22曲なので、シューベルトの曲が2曲ある以外はすべて1曲ずつです。
曲順は時代ごとにはなっていません。バラバラです。
⇩私が持っている「7」です。
4期を収録した曲集
次にご紹介するのは、上に挙げたような難易度ごとのシリーズになっていないものです。
・『やさしい4期の名曲集』
・『ちいさなリサイタル』
・『ブルグミュラー併用ピアノ曲集』
・『ピアノのための小品集』
の4つを紹介します。
こちらも私自身が持っている巻の内容を中心にまとめています。
参考になればと思います。
『やさしい4期の名曲集』1,2
こちらは全音楽譜出版社から出版されている曲集です。全2巻ですね。
初版が2000年ということで、上に挙げた『ピティナ・ピアノステップ曲集』と並んで早くからあるものだということですね。
私が持っているのは①です。
難易度について
難易度についての明確な表示はありません。
ですが、曲集の「はじめに」のところに以下のようにあります。
理想的なピアノのレッスンとは、導入メソードの最初の段階が終わった時点で、(メソードによって異なりますが、’中央ハ音展開’メソードで読譜の範囲が中央ハ音を中心に上下とも1オクターヴ半ぐらいに広がったら)すぐにバロック、古典、ロマン、近・現代の曲をかわるがわる弾いていくレッスンです。
『やさしい4期の名曲集』「はじめに」より
これを読むと大体の目安が分かりますね。
私が持っている①は、ざっと見たところバイエル後半以降かなと思います。
全収録曲など詳しいことは、出版社のページをどうぞ。
参考→全音オンラインショップ『やさしい4期の名曲集』紹介ページはこちら。
この曲集の特長は?
この曲集の特長は以下の様なことかと思います。
- 曲数が多い
- いわゆる名曲ぞろい
- 楽譜が見やすい
曲数はとても多いです。なので、1冊のボリュームが大きくお値段高めですね。
- ①・・・67曲(作曲家33人)税込み2420円
- ②・・・45曲(作曲家22人)税込み2530円
①についていうと、8小節程度の短い曲も多くあり、これが曲数の多い理由かもしれません。
中には4ページにわたる曲もありますが。
曲順は年代順になっていて、作曲家ごとにまとめられています。
2つ目に「いわゆる名曲ぞろい」と書きました。
これは、子どもたちも知っているような有名曲(レッスンや発表会での定番曲のようなもの)は入っていないということです。
各時代の作曲家による作品のみ。
クラシック曲をきっちりと学べそうですが、子ども好みではないかも‥というのが私の印象です。
クラシック曲の好きな大人の方にはぴったりかもしれません。
音符は大きくて楽譜が見やすいです。
1ページの段数は一部5段がありますが、基本的には4段。曲の長さの関係で3段のものもあります。
(②はどうなっているのか分かりません)
収録曲の作曲家は?
私が持っている①の作曲家についてまとめます。
- バロック(9人)
- テレマン(3曲)
- クリーガー(2曲)
- クラーク(1曲)
- パーセル(1曲)
- ブロウ(1曲)
- ハッセ(1曲)
- ヒラー(1曲)
- フィッシャー(1曲)
- J.S.バッハ(1曲)
- 古典(11人)
- テュルク(6曲)
- ヴィットハウアー(1曲)
- W.A.モーツァルト(2曲)
- へスラー(1曲)
- J.Ch.バッハ(1曲)
- ヴァンハル(1曲)
- ウィルトン(1曲)
- ベートーベン(2曲)
- ディアベッリ(1曲)
- クーラウ(2曲)
- チマローザ(1曲)
- ロマン(6人)
- シューマン(5曲)
- グルリット(1曲)
- グリンカ(1曲)
- ウェーバー(1曲)
- シューベルト(1曲)
- チャイコフスキー(7曲)
- 近・現代(7人)
- カバレフスキー(7曲)
- サティ(2曲)
- バルトーク(5曲)
- ハチャトゥリャン(2曲)
- デオ=ジョイオ(1曲)
- プロコフィエフ(2曲)
- ショスタコーヴィチ(1曲)
全部で33人ですね。
私が持っている①です。⇩
『ちいさなリサイタル』1,2
こちらは、ヤマハミュージックエンターテインメントホールディングスから出版されている曲集です。
副題が「ピアノのための4期のレパートリーによる」となっていて、4期それぞれの時代の曲が収められています。
私が持っているのは旧版の1ですが、2022年に新版が出ています。曲目は同じです。
難易度は?
難易度については、出版社の楽譜紹介ページを見ると、
とあります。
違いがよく分かりませんが、私が持っている1巻の楽譜を見る限り、少なくともバイエル後半以降かと思います。
参考→出版社の楽譜紹介ページから各巻の全収録曲を見ることができます。
この曲集の特長は
この曲集の特長は次の様なことです。
- 4期でひとまとまり
- 難易度広め
1つ目の特徴は、曲順が「4期4曲でひとまとまりになっている」ということです。
つまり、バロック1曲、古典1曲、ロマン1曲、近・現代1曲の計4曲をひとまとまりとしているわけです。
曲順はこのまとまりで並んでいます。
他にはない形ですね。
まえがきには以下のようにあります。
この楽譜はバロック、古典、ロマン、近・現代から1曲ずつまとめた構成になっています。時代の異なるこれらの曲ですが、連続して弾くと一連の流れを感じることができるような組み合わせで選びました。演奏者にとってもイメージを膨らまさせながら波に乗って弾き終えることができると思います。1曲ずつ練習曲を完結していくのとは全く違った感じが味わえると思うので、仕上げの段階ではぜひ4曲続けて弾いてみてください。
『ちいさなリサイタル』「ピアノが好きな人のために」より
そうした形で、1巻44曲、2巻40曲収められています。
2つ目に「難易度広め」と書きました。
上にも記したように、どちらも難易度は「初級」「中級」という表示になっています。
私が持っているのは1巻ですが、楽譜を見る限り、バイエル後半くらいからソナチネ程度まで含まれるのではないかと思います。
2巻も、曲目を見るとそのくらいではないかと。
1冊の中の難易度としては広いですよね。
ある程度レッスンの進んだ人が、少し楽にいろいろな時代の曲を経験する、というような使い方になるでしょうか。
上の引用部分に書かれているように、4曲続けて弾くことをしようと思うとそうなりますね。
比較的早い段階から長く使い続ける、という方法もあるかもしれません。
掲載曲の作曲家は?
私が持っている1巻のみまとめます。
- バロック(4人)
- グリーゲル(1曲)
- J.S.バッハ(”伝”との区別がありません)(7曲)
- スカルラッティ(1曲)
- ヘンデル(2曲)
- 古典(6人)
- ハイドン(2曲)
- ベートーベン(3曲)
- モーツァルト(3曲)
- ディアベリ(1曲)
- ツェルニー(1曲)
- クレメンティ(1曲)
- ロマン(7人)
- シューマン(3曲)
- チャイコフスキー(3曲)
- ショパン(1曲)
- マクダウェル(1曲)
- ルモアーヌ(1曲)
- グリーグ(1曲)
- リヒナー(1曲)
- 近・現代(9人)
- ショスタコーヴィチ(2曲)
- カバレフスキー(2曲)
- ギロック(1曲)
- バルトーク(1曲)
- ハチャトゥリアン(1曲)
- シャミナード(1曲)
- プロコフィエフ(1曲)
- タンスマン(1曲)
- グレチャニノフ(1曲)
全部で26人ですね。
⇩こちらはリニューアル版。私が持っているのは旧版ですが、曲目は同じです。
『ブルグミュラー併用ピアノ曲集』
次に紹介するのは『ブルグミュラー併用ピアノ曲集』です。ドレミ楽譜出版社から出されています。
タイトル通り、ブルグミュラーくらいの難易度だということですね。
4期それぞれの時代の曲が収められていますが、近・現代(楽譜では近代となっています)は3曲しかない・・。
これはちょっとバランス悪いかも。
曲数は全部で57曲。多いですね。
関連記事→『ブルグミュラー併用ピアノ曲集』についてこちらの記事で詳しく紹介しています。
この曲集の特長は
特長はなんといっても「ブルグミュラー併用」だということです。
曲順もブルグミュラーの進度に合わせて5段階に分けて記されています。
- ブルグミュラー1~5番程度(12曲)
- ブルグミュラー6~11番程度(11曲)
- ブルグミュラー12~18番程度(11曲)
- ブルグミュラー19~25番程度(11曲)
- ブルグミュラー終了程度(12曲)
すべての段階でバロック、古典、ロマンの3つの時代の曲は入っています。
ですが、近・現代については最後の「ブルグミュラー終了程度」に3曲あるのみです。
もう1つの特長としては、1曲につき5~7行程度の曲目解説があることでしょうか。
その曲に出てくる音楽用語の説明もあります。
目次の次から6ページにわたって、全曲まとめて載っています。
そして、すべてフリガナ付き。
この曲集、副題が「小・中学生のための」となっているのでそのためですね。
掲載曲の作曲家は?
作曲家は次の様になっています。
- バロック(13人)
- クリーガー(1曲)
- テーレマン(1曲)
- ペツォルト(2曲)
- L.モーツァルト(1曲)
- スカルラッティ(1曲)
- ヘンデル(2曲)
- コレッリ(1曲)
- D.Ph.E.バッハ(1曲)
- キルンベルガー(1曲)
- W.F.バッハ(1曲)
- J.S.バッハ(4曲)
- ラモー(1曲)
- 作曲者不明(1曲)
- 古典(8人)
- ハスリンガー(1曲)
- W.A.モーツァルト(2曲)
- ベートーベン(6曲)
- ドゥシェク(2曲)
- ハイドン(2曲)
- ディアベリ(1曲)
- ツェルニー(1曲)
- クーラウ(1曲)
- ロマン(11人)
- ケーラー(1曲)
- グルリット(1曲)
- ストリーボック(1曲)
- リヒナー(2曲)
- チャイコフスキー(4曲)
- エルメンライヒ(1曲)
- ローデ(1曲)
- シューマン(3曲)
- クラック(1曲)
- ゲール(1曲)
- ショパン(3曲)
- 近・現代(2人)
- サティ(2曲)
- ドビュッシー(1曲)
全部で33人ですね。
『ピアノのための小品集』1,2
最後に紹介するのは、『ピアノファンタジー ピアノのための小品集』です。
ヤマハミュージックエンターテインメントホールディングスから、2013年に出版されています。
2022年にはリニューアル版が出版されています。
1,2に分かれていて、1は「バイエル程度」、2は「ブルグミュラー程度」と難易度別になっています。
ただ、私が持っている1巻を見ると、バイエルでも後半くらいからかなと思います。
出版社の紹介ページには、「日本人作曲家を含めた『4期』を完全網羅」とあり、4期を1冊にまとめた曲集だということが分かります。
関連記事→『ピアノのための小品集1』をこちらで詳しく紹介しています。
難易度は?
難易度は、出版社の紹介ページに次の様に書かれています。
楽譜の表紙には、1が「バイエル程度」2が「ブルグミュラー程度」と書かれていま
す。
1は「バイエル程度」ということですが、バイエルでも半ばを過ぎたころでないと難しいのでは、という印象です。
曲数は、1巻が35曲、2巻が26曲です。(各巻の掲載曲を見ることができます)
関連記事→『ピアノのための小品集』1巻をこちらで詳しく紹介しています。
この曲集の特長は?
この曲集の特長は、次の様なことかと思います。
- 日本人の作品も
- 挿絵等はなく楽譜のみ
日本人作曲家の作品が入っている、というのは一つの特長ではないかと思います。
とはいっても、1巻に2曲、2巻に1曲のみですが。
また、この曲集は、挿絵の他はしがきや曲解説等は一切なく、目次と楽譜のみ。
これも特長といえるのではないかと思います。
こうしたものの方が使いやすい、ということもありますね。
掲載曲の作曲家は?
作曲家は次の様になっています。私が持っている1巻のみまとめます。
- バロック(5人)
- J.ブル(1曲)
- パーセル(2曲)
- テレマン(1曲)
- ダカン(1曲)
- ロカテッリ(1曲)
- 古典(6人)
- チマローザ(1曲)
- クレメンティ(1曲)
- A.E.ミュラー(2曲)
- モーツァルト(4曲)
- ベートーベン(2曲)
- J.N.フンメル(1曲)
- ロマン(10人)
- H.ルモアンヌ(2曲)
- シューベルト(1曲)
- ハスリンガー(1曲)
- ベルティーニ(2曲)
- デュベルノア(1曲)
- J.シュミット(1曲)
- ライネッケ(1曲)
- シューマン(2曲)
- チャイコフスキー(1曲)
- グリンカ(1曲)
- 近現代(5人)
- E.ゲイロース(1曲)
- H.K.シュミット(1曲)
- ハチャトゥリャン(1曲)
- 井上雅道(1曲)
- 尾崎進亮(1曲)
全部で26人ですね。ロマン派の時代が10人と多くなっています。
また、他の作曲家は1,2曲なのに比べ、モーツァルトの曲のみ4曲と多いですね。
⇩私が持っている1巻です。
様々な曲を経験してほしい
クラシック音楽には長~い歴史があって、時代によってずいぶん雰囲気が違います。
私はロマン派から近・現代のころの曲が比較的好きです。
それは、レッスンを受けてくる過程でバロックや古典の曲もやってきての今です。
長い歴史の上に今の音楽があるんだし、それぞれの時代の良さがあるし。
そうしたことを感じてほしいですよね。
これからも、今回紹介した曲集を使いつついろんな曲を経験できるようなレッスンをしていきたいと思っています。
(公開日:2018年5月16日 最終更新日:2024年7月11日)
関連記事→『ブルグミュラー併用ピアノ曲集』をこちらで詳しく紹介しています。
→『ピアノのための小品集』1巻をこちらで詳しく紹介しています。
コメント