多くのピアノ教室で、メインイベントとして盛大に行われる「発表会」。
私の教室でも、大切な行事という位置づけです。
でも、そもそも何のために発表会を行うのでしょう。
発表会を行う意味について、私なりの考えをまとめてみました。
毎年やりたい発表会
「音楽室ゆう」は今(2022年度)開室13年目。
これまで発表会を9回行ってきました。
13年目にして9回目ということは、行わなかった時期もあるということです。
予定していたけれどやむを得ず、ということもありましたが、開室1年目などは、「人数少なすぎてできない」と思ってやりませんでした。
でも、本当は年に1回は発表会を行いたい。それが私の本音です。
人前で弾くことは大事。そう考えているからです。
「毎年」にこだわる理由は・・?
私の教室は、年度で区切って運営しています。
学校だと、運動会や音楽会、中学や高校なら文化祭などを、大きな行事として毎年行います。
それと同じような意味合いで、1年に1回、何か一つ気持ちに張りを持たせられることをしたい。
ピアノ教室でそれをするとなると・・・やっぱ「発表会」でしょう!
「毎年」というこだわりに関しては、そういうことです。
発表会の意味、それは・・
イベントとしての「発表会」ということでは、毎年1回行いたい。
でも、発表会を行うことのそもそもの意味は何なのか・・
それは、「ピアノは人前で弾いてこそ」だと思っているからです
音楽は人に聴いてもらってこそ
「ピアノは人前で弾いてこそ」というか、そもそも「音楽」は人に聴いてもらってこそ意味のあるものだと思っています。
音楽を演奏するとき、そこには演奏者の思いが詰まっています。
それは複雑で繊細で移ろったりもして、言葉にはできないようなものだったりします。
それを聴いて、聴き手もまた様々な感情が呼び起される。
そういった相互の関係が生まれ、それは、その場限りのものでもあります。
言葉を介さない、だから言葉にできないような複雑な思いも生まれ、その場その場で違ったものになる。
そうしたことから、音楽には演奏者と聴き手の両方が必要だと思っています。
人前での演奏機会、それが「発表会」
音楽を演奏する者にとっては、人前で演奏することは大事だし必要。
音楽は人に聴いてもらうためにある。本来音楽とはそういうものだと思っています。
だから「発表会」です。
「発表会」という人前で演奏する機会を設けることで、自分の演奏を聴いてもらい、みんなの演奏を聴かせてもらう。
そして、演奏者と聴衆との間に生まれる様々な感情を経験する。
それが「発表会」を行う意味、目的です。
日ごろの練習の成果を披露する、「こんなに弾けるようになりました」を見てもらう。
それも大事かなとは思いますが、やっぱり、子どもたちにだって「ひとりの演奏者として音楽を届ける」ということをしてほしと思っています。
聴いている人たちは、絶対に何かを感じてくれるはずだから。
それが、音楽をやる意味だと思うので。
人前で弾く機会は「発表会」だけではなく
「ピアノは人前で弾いてこそ意味がある」。なので、人前で弾く機会はできるだけ多くしたいと思っています。
私の教室では、その機会を年に3回設けています。(現在は行っていないものもあります)
- 発表会
- クリスマス曲の演奏
- グループレッスンでの演奏
です。
もう少し増やしたい。そして、教室内ではなくもう少し広げたい、という思いもあります。
でも、生徒数、演奏技術、私の生活状況などを考えると、今は難しいかな。
家族の前だって、ひとりの人の前だって「人前」。
クリスマスの曲の演奏は、家族の前でしてもらいました。
そんな風に柔軟に考えて、人前での演奏機会を増やしていきたいですね。
(公開日:2016年7月28日 最終更新日:2022年12月7日)
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