子ども向けの音階練習の教本をご紹介します。
曲を弾くには必ずついて回る「調」の問題。
きちんと理解してもらうために、テキストを使って進める場合も多いと思います。
子ども向けのものもたくさん出版されていますし、色々と工夫されていますね。
音階練習は指トレーニングの一環でもありますし、ハノンと一緒になっているものもあれば、音階に特化したものもあります。
その中から、3冊紹介します。
参考にしていただければと思います。
『NEWこどものスケール・アルペジオ』
まずはこちら『NEWこどものスケール・アルペジオ』です。
タイトル通り、スケールとカデンツ、アルペジオに特化した内容で、全24調が掲載されています。
指づかいを重視しているのが、大きな特長ではないでしょうか。
調が同じ指使いごとにグループ分けされていて、その順に進めていくようになっています。
グループ分けは、スケール、アルペジオそれぞれでされていますね。
2オクターブのスケール、カデンツ、アルペジオをひとまとまりに、全調が載せられていますが、それを弾く前の準備のページが充実しています。
- 「スケールのじゅんび」「アルペジオのじゅんび」というページで、指くぐりなどの練習
- 「スケールノート」「アルペジオノート」というページで、調号の書き入れ、指づかいの確認など
これらのページの後に、全調のスケール、カデンツ、アルペジオのページに入ります。
五度圏表もあります。円のものと表にまとめられたもの、2つが載せられています。
⇩特長をまとめると以下のようになります。
関連記事→こちらの記事で詳しく紹介しています。
『新こどものハノン』
2冊目は、『新こどものハノン』です。
こちらは、『ハノン』を子ども向けに簡単アレンジされたものですね。
後半に、全24調のスケールとカデンツ(Ⅰ‐Ⅳ‐Ⅴ‐Ⅴ₇‐Ⅰ)が掲載されています。
特長は、3つの練習メニューが書かれていることですね。
- エクササイズ(練習楽譜アリ)
- ゆっくり練習
- フリートレーニング(スタッカートやレガートなどで弾く)
の3つです。
すべての調の楽譜の上部に書かれています。
目標を立てて練習することを大切にされていて、練習の記録をつけるページもあります。
見開き2ページで並行調が掲載されているのも分かりやすいですね。
左ページに長調、右ページに和声的、旋律的の2つの短調の楽譜になっています。
解説文などは、上部の練習メニューのみ。すっきりとした見た目です。
⇩特長は以下のようになります。
関連記事→こちらの記事で詳しく紹介しています。
『ピアノランド こどものスケール・ブック』
3冊目に、『ピアノランド こどものスケール・ブック』を紹介します。
こちらは、『ピアノランド スケール・モード・アルペジオ』の前段階という位置づけで、「音階」というものをかみ砕いて丁寧に説明した、というような形ですね。
関連記事→こちらで『ピアノランド スケール・モード・アルペジオ』を紹介しています。
全24調のスケールとⅤ₇-Ⅰのカデンツ、が載せられていますが、五音音階、全音音階、半音階、モードについても詳しく説明されています。
指づかいや弾き方についての説明ページもありますが、音階についてきちんと学ぶ、ということに重きを置いた内容になっています。
実際に書き込んだりするページもたくさんありますね。
実際にスケールを弾くページも、解説がとても多く楽譜は小さめ。
楽譜を見ながら弾くのではなく、しっかり理解してから弾く、ということが求められているのだと思います。
⇩特長をまとめると以下のようになります。
関連記事→こちらの記事で詳しく紹介しています。
子ども向け音階練習教本 まとめ
3冊の子ども向け音階練習テキストについて紹介しました。
他にも、『新編こどものハノン』といった、上下巻に分かれていてそれぞれにスケールが分けて掲載されているものもあります。
関連記事→こちらで『新編こどものハノン』を詳しく紹介しています。
子ども向けのものは、色々と工夫がされていますね。
年齢や理解度によって、選ぶものが違ってくるかもしれません。
また、イラストなどの好みの問題もあるかも。
参考にしていただければと思います。
(公開日:2022年1月14日 最終更新日:2024年4月11日)
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