家にピアノがない それでも習う意味はある!

私の考え

子どもは習いたいっていうけれど、どこまで本気・・?続くのか・・?

そうした場合、ピアノを購入するべきか悩みますよね。

ピアノは高価な楽器です。電子ピアノだって決して安くはありません。

買うとなると、家計の状況もかなり考慮に入れなければいけません。

実は、私の教室では「ピアノ購入必須」とはしていません。

たとえお家にピアノがなくても、ピアノを習う意味はあると思っています。

こうした思いに至った理由も含めて、私の考えを書いてみようと思います。

家にピアノがない生徒もいます

私の教室では、ご入会いただくときにお家の楽器の有無、状況を確認しています。

アップライトのピアノをお持ちのご家庭がわりと多いです。(田舎だから?)

一方、キーボード程度のものしかない、という場合もままあります。

そうした場合でも、レッスンをお引き受けしています。

そして、必ず買ってください、とはしていません。

以前は購入をお願いしていました

以前は購入をお願いしていました(電子ピアノでよい)。

でもやめました。それはなぜか。

ある日、「買うっていうのはちょっと・・・」という反応があったのです。

そのご家庭はキーボードで練習をしていました。

レッスンがそれなりに進み、そろそろ鍵盤の数が足りなくなってくるかという頃を見計らって購入のお話をしたのです。

確かに、たとえ電子ピアノだって値段はけっこうします。

ましてやアコースティックのピアノなんて!「じゃぁ買います」と即買いできるものではありません。

そんなものならとっくに買っていたよ、という話ですよね。

たとえ電子ピアノだって、きちんとしたものは10万はします。

買うとなったらかなり思い切った出費になります。

我が家も決して裕福ではありません。なので、気持ちは本当によくわかるのです。

それを考えたら、「買ってください」とは言えなくなりました。

家にピアノがないと困る理由は?

何のためにピアノの購入をお願いするのか、それはお家での練習のため。

ピアノの上達には、日ごろの練習がとても重要です。

お家で毎日ピアノを、しかもきちんとした楽器で練習をすること。

それが、その後の上達具合を大きく左右します。

キーボードではダメなのか、ということになるかもしれませんが、キーボードでは限界があります。

ある程度レッスンが進んでくると練習にはなりません。

関連記事ピアノの練習をキーボードでする場合の注意点をまとめました。

本当にレッスンを始めたばかりのころは、キーボード程度でもいいかもしれません。

音の場所や指づかいを覚えることが主になり、音域も狭く音符の種類や数も限られるので鍵盤の数が足りないということもありません。

でも、アコースティックのピアノとは弾いた感覚が全く違います。

決定的な問題はここです。

弾く手の形等を身に付けていくには、鍵盤が軽すぎるなどやはり不適切な楽器です。

そして、いずれ鍵盤の数が足りなくなってしまいます。

なので、お家にピアノが必要。

最低でも電子ピアノ。それも、できるだけアコースティックのピアノの鍵盤のタッチに近いものが望ましいのです。

きちんとした技術を身に付け、いろいろな曲を自分の気持ちに沿った表現で弾けるようになっていくためには、お家でもピアノを弾ける環境であることが重要になります。

「ピアノ購入は必須ではありません」としていますが、そのことはきちんと理解していただく必要があると考えています。

なので、規約にも一文添え、体験レッスンの時に口頭でも説明をしています。

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家にピアノがない子は練習どうしてる?

私の教室には、実際にお家にピアノがない人がいるわけですが、練習はどうしているのかというと・・

お家にピアノがない子は、学校で練習している場合が多くあります。

先生にひとこと言えば、音楽室のピアノが使えるとのこと。

どの程度使わせてもらえるのか、ひとりで集中してできるのか・・など気になるところではありますが、とても良いことだなと思います。

たまに、「学校に楽譜おいてきちゃった」ということも・・・オイオイ

他に、こんな対策も考えられると思います。

  • レッスン回数や1回のレッスン時間の増加
  • レッスン室を練習で使用

1つ目の、レッスン回数やレッスン時間を増やすこと。

これは、レッスンを行う以上はお金をいただくことになるので、生徒さん側の気持ちとしてはなかなか難しいかもしれません。

でも、希望される方がいれば行います。

2つ目の、教室のピアノで練習してもらう、という方法も考えられるなと思います。

練習のためにわざわざ来ていただくことになりますが。

でも私、昔社会人になりたてのアパート暮らしだった時やってました。

家に電子ピアノはありましたが、発表会前などは近所の楽器店までグランドピアノを借りに行っていました。

1時間いくらという形で、防音の練習室を借りて練習していました。

本気で弾きたい、弾けるようになりたい、と思うなら、レッスンで使っているピアノを練習で使いたいという人もいるでしょう。その気持ちに応えたいですね。

関連記事家庭にピアノが無い場合の練習場所をいろいろと考えて記事にまとめてみました。

こう見てくると、結局は本人のやる気なのかもしれません。

学校のピアノを借りたり、ピアノを弾ける場所に出向いたり、そうしたことをどこまでできるのか。

それが大きく左右するかもしれません。

大きな声では言えませんが、ピアノがお家にあっても練習しない子(人)、いますよね。

これなら無いのと同じです・・。

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家にピアノがなくたってピアノを習う意味はある!

お家にピアノがなくても習う意味はある、と私は思っています。

ピアノ教室は、端的に言ってしまえば「ピアノを弾けるようにするところ」です。

その一方で、「音楽に触れられる場所」でもあります。

これも大きな役割なのではないかな、と思います。

家にピアノがなくたってピアノを習いたい

家にピアノがないけれど習いたい。

こういう子は多いのではないかと思います。

家にピアノがないから、買えないから、ピアノ習えない・・

それはちょっと悲しい。

保育園や学校など、子どもたちの身近なところに、必ずといっていいほどピアノはあります。

そして、押せばすぐ音が出る。とっつきやすい楽器です。

先生が合唱の伴奏などで弾くピアノの音を聴いて、ステキだなと思うこともあるでしょう。

ピアノは子どもたちにとってとても身近、そして、憧れの楽器なんですよね。

でも、家にはピアノがない、ましてや買うなんてできない、だから習うのは無理。

これではちょっと悲しい。

せっかく芽生えた音楽とのかかわりへの欲求を、閉ざしてしまうことになる。

将来にわたって音楽に親しむ人を育てたい

お家にピアノがない状態では、なかなか順調に上達していくのは難しいかもしれません。

ましてや、キーボード程度の楽器で、本格的なピアノ曲を弾くのは絶対に無理!

でも、ピアノの弾き方の基礎を覚え、初心者向けの簡単な曲ではあってもいろいろな音楽に触れ、楽譜の読み方や意味を覚え・・・ということはできます。

そして、将来大人になった時に「自分の力でピアノを買って弾こう!」という気持ちになってくれたら・・・。

それは、もうとっても嬉しいことです。

お家にピアノがなくても、将来にわたって音楽と親しんでいこうと思える礎を築くことはできるんじゃないか。

そう思うのです。

(公開日:2016年9月12日 最終更新日:2024年3月13日)

 

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