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「歌」は習い事初めての子どもに最適!3つのお勧め理由をまとめます

私の考え

私はピアノ教室の先生をしていますが、「ピアノを慌てて習わせる必要はない」と思っています。

楽器の演奏を身に付けるのは、お勉強的要素が大きいと思っているので。

でも何か音楽をさせたい、と思うのなら、私は「歌」をお勧めします。

ピアノ(楽器)は「歌」の後でいい

ピアノは今でも習い事の王様といわれ、習う子は多いですよね。

ピアノの先生をしている身としてはとてもうれしいことですが、私は、ピアノを始めるのは小学校へ上がってからでもちっとも遅くはない、と思っています。

むしろその頃が最適ではないかと。

それは、楽器の演奏を身に付けるのは、とても学習的要素の大きなものだと考えているからです。

楽器を演奏するには、楽譜を読む力が必要になってきます。

特にピアノは、一つの楽器でたくさんの音を出すことになるので、聴くだけですべての音を把握することはとても大変なことです。

そうしたことから、楽譜を読む力をつけることは重要、かつ必要不可欠なこととなります。

でもそれは、とても「お勉強」なのです。

音符や様々な記号の名前や意味、楽譜の仕組み、そういったことを理論的に理解し、覚えなければなりません。

なかなか大変なことです。

小学校へ上がると、いわゆる「お勉強」が始まります。

その頃になると、認知機能が発達し、物事を筋道を立てて考えられるようになっていたり、学んだことを正しく情報処理する力も付いてきます。

また、物事の仕組みや成り立ちなどを知りたい、学びたい、という学習意欲も出てきます。

そうした発達段階へ入っている。なので、「小学校」なんですよね。

下地としてそういうものがあった上での方が、楽譜の読み方はスムーズに身に付けられると考えています。

演奏することにしてもそうです。

ピアノは子ども用のものがあるわけではなく、大人と同じものを使います。

手の小さな幼い子にとっては、あまり扱いやすい物ではありません。

また、指先の細かな動きや力が必要になり、手の機能が未熟な状態ではなかなか難しいものです。

そうしたことからも、本格的なピアノの弾き方を学ぶのは、小学生くらいまで待った方がよいのではないかと思います。

関連記事ピアノを始める時期について考えてみました。

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音楽大好き!の気持ちを大事にしたいなら「歌」を

でも・・・

我が子を見てると、音楽好きみたいなんだよねぇ。しょっちゅう歌ったり踊ったりしてて・・。何か音楽をさせたいんだけど。

と思われることも多いと思います。

総じて小さな子は音楽が大好きです!

歌うたうのって気持ちいい!

音楽ってわくわくする!

つい体が動いちゃうんだよね!

って、子どもの気持ちってこんなところかも。

小さな子どもは、純粋に、そして体全体で、音楽をストレートに楽しむ力がありますよね。

それを大事にしたい。伸ばしたい。

そう考えるのは、自然なことだと思います。

それなら、私は「歌」を習うことをお勧めします。

歌をお勧めする理由1 とっても身近で楽しいもの

小さな子は歌うことが大好きです。1歳ごろから歌をうたい始めます。

それは、よ~く聞かないと歌とはわからないですが。

抑揚も乏しく言葉もはっきりしないので、何か言ってるな、としか思えないんですが、その「何か」が歌詞だったりする。

よくよく耳を澄ましていると、「チューリップ~の~」とか言っているんですよね。

それで、「あぁ、チューリップをうたってるんだ」と分かる。

我が子が2歳のころ、毎日、歌うたいまくりでした。

だいぶ音域が広がり、メロディーらしくなってきて、言葉もはっきりし、完全に歌だとわかります。

リズムもだいぶ正確になってきました。

音楽的な発達としては、4,5歳になると、かなり正確な音程やリズムで、歌をうたえるようになるとされています。

ひとつ、我が子を見ていてい不思議だなぁ~と思うのは、歌詞を正確に歌えなくてもあまり関係ないんですね。雰囲気だけで歌っちゃう。

ドラマやアニメのオープニング曲とか、何とな~くそれっぽく歌ってしまうんです。

大人(少なくとも私)は、英語の歌詞など、発音ができないととても歌えないんですが。

小さな子にとって歌はとても身近で、つい歌っちゃうくらい楽しくてうれしくて、心躍るものなのだと思います。

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歌をお勧めする理由2 体が楽器

歌は道具を必要としません。いわゆる「体が楽器」ですよね。

なので、自分自身でコントロールしやすいものではないでしょうか。

もちろん、正しい発声法、といった体の使い方というのはあるわけで、きちんと歌おうと思ったらいろいろと難しいことがあるのだと思いますが。

でも、ピアノのように、指先を使うといった細かい動作は必要ないものです。

息を吸って声を出す、という体の中心部を使うという意味でコントロールしやすく、「体で覚える」という要素の大きいものではないかと思います。

それは、いってみれば単純で原始的。

だからこそ、歌うことの発達は早く、小さな子でも身に付けられやすいのではないかと思います。

歌をお勧めする理由3 楽器の演奏にも有効

音楽用語に「cantabile(カンタービレ)」というものがあります。意味は、まさに「歌うように」。

ピアノの楽譜にも多く出てくる、代表的な音楽用語です。

歌心は、楽器の演奏にとってとても重要で必要なことです。

でも、現実けっこう難しいことだったりする。

cantabileと楽譜にあっても、「いや~”歌うように”って言われても・・・」となりがち。

楽器で歌うということが、なかなか感覚的に理解できにくいところがあります。

でも、日ごろから歌をやっていれば、そこはわりとクリアされやすい。

私の教室にレッスンに来ている子の中に合唱をやっている子がいますが、他の子に比べて音に感情をこめやすいように感じています。

また、音楽を横の流れでとらえようとする、つまり、メロディーのまとまりをつかみやすいようにも感じます。

やはり、歌うということが、ダイレクトに体で音楽を表現することであるからのように思います。

レッスンの中でも、メロディーを実際に声に出して歌うことをしようとしますが、年齢が上がると恥ずかしさが先に立ってしまうようでなかなか歌えません。

下地として「歌」があるとよいな、とよく感じています。

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「何か楽器をさせたい」 そのためにも歌を

小さな子にとっては、音楽といえば歌。一番楽しめるものではないかと思います。

楽器の演奏は、体の機能の面から考えて、歌うことよりは高度なことが要求されます。

そうしたことをムリにさせるよりも、小さな子にとって身近で楽しめる「歌」から始めてみるのがよいのではないかと思います。

そして、十分に音楽を楽しむ経験をし、その後楽器の演奏に興味を持ったら、その時に始めればよいのではないでしょうか。

先にも書いたように、楽器の演奏に歌をうたってきたことは大いに役立ちます。

音楽を「歌」から始めたことは、決して無駄にはなりません。

(公開日:2016年8月26日 最終更新日:2024年3月12日)

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