初心者向けピアノ楽譜『おとなのための初級ピアノ曲集』連弾から独奏へ少しずつステップアップ!

曲集
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今回は『おとなのための初級ピアノ曲集』を紹介します。

副題は「はじめてのピアノ・レッスン」となっていて、全くの初心者を対象としています。

大きくなってからピアノを始めた子向けに、あまり子どもっぽくない曲集を、ということでいろいろと探す中見つけました。

連弾曲が多い、というのが最大の特長であるこの曲集。他にはなかなかない構成になっていると感じます。

一緒に弾いてくれる人が必要なので、独学ではなく、先生についている大人初心者の方に、特におすすめします。

『おとなのための初級ピアノ曲集』ってどんな楽譜?

おとなのための初級ピアノ曲集 (はじめてのピアノ・レッスン)

まずは、『おとなのための初級ピアノ曲集』全体についてまとめます。

難易度はとても低い初心者向け楽譜

この曲集、3冊のシリーズの中の最初の1冊という位置づけになっています。

本書の一番初めに以下のようにあります。

本書は、「おとなのための初級ピアノ曲集」、「おとなのためのバイエル併用曲集」、「おとなのためのピアノ小曲集」というシリーズの中、その第1部にあたります。

引用:『おとなのための初級ピアノ曲集』より

3冊の難易度順は以下の通り。

今回ご紹介する『おとなのための初級ピアノ曲集』は、副題が「はじめてのピアノ・レッスン」となっています。

2番目の『おとなのためのバイエル併用曲集』には副題はないようですが、難易度は”バイエル程度”ということですね。

そして、3番目の『おとなのためのピアノ小曲集』の副題は、「バイエルからツェルニー30番併用」。

つまり、この『おとなのための初級ピアノ曲集』は、だんだん難しくなるシリーズの最も難易度の低い曲集だということですね。

初版は20年ほど前

初版は1998年。今年2019年から数えて21年前ですね。

現在出版されているものは、2012年初版のもの。新版が出されたということですね。

「大人」が「おとな」となり、掲載曲も変わっているのかな(詳しく分かりませんが)?

使い続けられているから、新しくなったということでしょうね。

編曲は橋本晃一さん

編曲は、橋本晃一さんです。

子ども向けピアノ導入教材『ピアノひけるよ!ジュニア』や、大人向けのピアノ導入教材『おとなのためのピアノ教本』など、多くのテキストを書かれています。

参考記事→当ブログで紹介している橋本晃一さん著者の楽譜はこちら⇩です。

 

編・作曲家として確固たる地位を築いていらっしゃる方ですね。

橋本晃一さんの編曲、好きですね。いい感じだなと思ってます。

参考こちらのサイトで経歴やお人柄などが分かります。

第29回 橋本晃一さん | わくわくポピュラーガイド | ピティナ・ピアノホームページ
連載 29 回目のゲストは、ピアノステップで最も多く演奏されている 邦人作・編...

 

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『おとなのための初級ピアノ曲集』内容を詳しく

それでは、中身を詳しくご紹介します。

この曲集の大きな特色は、

3部構成になっている

ということです

”1st Step” “2nd Step” “3rd step”というように書かれていて、内容は、

  • 1st Step・・・メロディ+伴奏
  • 2nd Step・・・連弾
  • 3rd Step・・・独奏

となっています。

以下にそれぞれ詳しくまとめます。曲目もあわせて紹介します。

第1部「 1st Step」メロディー+伴奏

まずは、「1st Step」から。こちらは、メロディーと伴奏に分かれています。

伴奏部分は、就いている先生やある程度弾ける人担当で、自分自身はメロディーを弾くことになりますね。

メロディーは、両手を使って弾き継いでいく形です。

本書の説明には、以下のようにあります。

左右あわせて10本の指で単旋律を弾くわけですから、オクターブ以上の音域にわたる曲でも、手の移動がまったくなくてすみます。

はじめは、両手とも動かしやすい1・2・3の指だけで弾ける曲になっています。なれるにしたがって、4の指、5の指もトレーニングされてゆきます。

引用:『おとなのための初級ピアノ曲集』「内容について」より

楽譜は大譜表の形です。下の段は左手、上の段は右手で弾くということですね。

どちらもト音記号で書かれています。

⇩こういう感じです。

収録曲は全部で15曲

「1st Step」の曲は、全部で15曲です。

  • ビッグ・ベンの鐘(traditional)
  • きらきら星(French Folk song)
  • 愛の夢(Franz Liszt)
  • アメリアの誓い(Spanish Folk song)
  • 愛のロマンス(Spanish Folk song)
  • 恋は水色(Andre Popp)
  • オーラ・リー(AmericanFolk song)
  • ノクターン(Fryderyk Franciszek Chopin)
  • マイ・ボニー(traditional)
  • もしもピアノが弾けたなら(Kouichi Sakata)
  • トルコ行進曲(Ludwig Van Beethoven)
  • マズルカ(Kouichi Hashimoto)
  • ある愛の詩(Francis Lai)
  • 白い恋人たち(Francis Lai)
  • ロマンチック・エチュード(Kouichi Hashimoto)

曲目は、クラシック曲ありポピュラー曲ありですね。よく知られているものばかりです。

小節数は、8小節~繰り返しを入れて24小節で、2段~3段で収められています。

短く編曲されているということですね。

すべて1ページ1曲になっていて、上半分がメロディの楽譜、下半分が伴奏の楽譜です。

例外が1曲あり、著者の橋本晃一さん作曲のものが2曲ありますが、最後の曲「ロマンティック・エチュード」は長いです。

くり返しを入れて40小節。伴奏、メロディーそれぞれ1ページずつ使われていますね。

第2部「2nd Step」連弾

次の「2nd Step」は、連弾になっています。

メロディー+伴奏の「1st Step」も”連弾”といえますが、こちらは、左右同時に弾く形になっています。

本書の2nd Stepの説明には、以下のようにあります。

primoパートには、メロディーがはっきりするように、両手ユニゾンを主体にする。手の移動は、できるだけ少なくする。

引用:『おとなのための初級ピアノ曲集』「はじめに」より

書かれている通り、両手ユニゾンがほとんどです。一部、片手だけで弾いたり、リズムは同じだけれど音が違う、などもあります。

両手でそれぞれ違う音を弾く、という形は出てきません

楽譜は大譜表ですが、ト音記号のみで書かれています。連弾ですし、弾く位置から考えてもそうなりますね。

⇩こういう感じです。

楽譜のままだと全く同じ音を両手で弾くことになっちゃいます!なので、「右手は全曲1オクターブ上げる」と書かれています。

収録曲は全8曲

「2nd Step」は全部で8曲です。

  • 聖者の行進(American Folk Song)
  • 走れトロイカ(Kouichi Hashimoto)
  • 雨上がりのボサ・ノバ(Kouichi hashimoto)
  • ピアノ・オン・ザ・ロック(Kouichi hashimoto)
  • 渚のアデリーヌ(Paul de Senneville)
  • シーサイド・フリーウェイ(Kouichi hashimoto)
  • ワン・ツー・サンバ(Kouichi hashimoto)
  • ウキ・ウキ・ブギ・ウギ(Kouichi hashimoto)

8曲中6曲が橋本晃一さんの作品です。

つまりは、それほど知られていない曲が多いということになりますね。

でも、この「2nd Step」は「発表会向きの連弾曲」となっていて、以下のような工夫がされています。

  • 曲としてのまとまりが感じられる長さ、構成にする。
  • テンポがあわせやすいように前奏をつける。
  • アンサンブルが楽しめるように、Secondパートにも主役をあたえる。
  • マーチのほか、ジャズやロック、ラテン音楽などのいきいきとしたリズムを取り入れる。

引用:『おとなのための初級ピアノ曲集』「はじめに」より

橋本晃一さんが、こうしたことを考慮して作曲しているということですね。

弾く際の注意点としては、とにかく1曲が長くなります

左ページSecond(先生など弾ける人)、右ページPrimo(自分)とで、見開き2ページで1曲となっている物がほとんどです。

小節数は、短くて34小節。長い曲は80小節あり(「ウキ・ウキ・ブギ・ウギ」)、この曲は、ページ数も一人につき3ページあります。

1カッコ2カッコやD.C.などの繰り返し記号が、すべての曲に書かれています。

「ウキ・ウキ・ブギ・ウギ」は、『バイエル併用ポピュラー・ピアノ曲集2』に独奏曲として掲載されています。

参考記事『バイエル併用 ポピュラー・ピアノ曲集』の紹介記事はこちらです。

 

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第3部「3rd Step」独奏曲

最後の「3rd Step」は一人で弾く独奏曲のみになっています。

本書の「3rd Step」の説明は、以下のように書かれています。

 オーソドックスなスタイルの独奏曲です。はじめの数曲は、ほとんど手の移動がありませんから、バイエル前半程度でも楽に弾けます。

引用:『おとなのための初級ピアノ曲集』「はじめに」より

両手奏になるので、右手メロディー左手伴奏の形ですが、最初の4曲は、メロディーはそのままで途中から伴奏の形のみが変わる、という書き方になっています。

例えば、「和音の2分音符→和音の4分音符→8分音符」といった具合です。

音は同じで、8分音符は「和音になっていた音をバラバラに弾く」ということです。

様々な伴奏形の練習、といった感じですね。

⇩こういうこと。

伴奏が、2分音符→4分音符→8分音符に変わっているのが分かるでしょうか。

5曲目以降は、一般的な独奏曲になります。

収録曲は全部で18曲

「3rd Step」は全部で18曲あります。

  • メリーさんの羊(traditional)
  • ロンドン橋(traditional)
  • 一週間(Russian Folk Song)
  • ジングル・ベル(J.Pierpont)
  • 河は呼んでいる(Guy Beard)
  • 黒い瞳(Russian Folk Song)
  • エーデルワイス(Richard Rodgers)
  • ケンタッキーの我が家(Stephen Collins Foster)
  • マルセリーノの歌(Pablo Sorozabal)
  • ドナ・ドナ(Sholom Secunda)
  • 古時計のラグ(Kouichi hashimoto)
  • もみの木(Volksweise)
  • 乾杯の歌(Giuseppe Fortunio Francesco Ver di)
  • ワルツ(Johannes Brahms)
  • そしていつの日か・・・(Kouichi hashimoto)
  • 星空のピアニスト(Paul de Senneville)
  • 乙女の祈り(Tekla Badarzewska)
  • エリーゼのために(Ludwig van Beethoven)

童謡から、映画音楽から、クラシック曲から‥有名曲ばかりですね。

橋本晃一さんの曲は2曲あります。

曲の長さですが、最も短くて20小節。最も長くて52小節です。

最後の2曲は見開き2ページですあとはすべて1ページですが、4段で収まっているものもあれば、6段になっているものもありますね。

後ろへ行くほど難しくなります。バイエル後半くらいの難易度ではないでしょうか。

楽譜の見た目としてはこんな⇩感じです。

はじめの方↓(メリーさんの羊)

終わりの方↓(エリーゼのために)

他の曲集に同じ曲が

著者の橋本晃一さんは、たくさんのテキストや曲集を出されています。

なので、他の曲集に同じ曲が入っている場合があります。

そのあたりを表にまとめてみました。

 バイエル併用ポピュラー・ピアノ曲集おとなのためのピアノ曲集ポピュラー編1おとなのためのピアノ曲集クラシック編1おとなのためのピアノ教本1
ロンドン橋(2/4拍子)4/4拍子で掲載
左:全音符→4分音符
4/4拍子で掲載・ワンフレーズのみ
左:4分音符
一週間(2/4拍子)2/2拍子で掲載
左:4分音符の分散
黒い瞳全く同じ
エーデルワイス1オクターブ下で掲載
ケンタッキーの我が家(8分音符まで使用)4分音符まで(速さが遅い)
ドナ・ドナ全く同じ
ワルツ全く同じ

調は同じで、曲の長さや拍子が違っているもののみ記しました。調が変わって掲載されているものもありましたが、この表には入れていません。

前にも書きましたが、「2nd Step」掲載の「ウキ・ウキ・ブギ・ウギ」は、『バイエル併用ポピュラー・ピアノ曲集2』に独奏曲として掲載されています。

表にある曲集の紹介記事はこちら⇩です。

参考記事『バイエル併用 ポピュラー・ピアノ曲集』紹介記事はこちら。

参考記事『おとなのためのピアノ曲集〈ポピュラー編1〉』紹介記事はこちら。

参考記事『おとなのためのピアノ曲集〈クラシック編ー1〉』紹介記事はこちら。

参考記事『おとなのためのピアノ教本』紹介記事はこちら。

『おとなのための初級ピアノ曲集』全体のまとめ

いかがでしょうか。

メロディーの両手受け渡しの形が曲集に入っている、というのはあまりないように思います。

この形を第1段階として、連弾→独奏と難しくなっていくわけですが、1冊で幅広く経験できるな、という印象です。

一緒に弾いてくれる人が必要になるので、全くの独学で練習されている方には向かないかもしれません。

でも、先生に就いている方は、この曲集を導入教材として使うこともできるのではないかな、とも思いました。

参考にしていただければと思います。

 

参考記事当ブログで紹介した橋本晃一さん著者の楽譜の記事はこちらです。

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