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ピアノでオクターブが届かない!手の形、開き方、弾き方を解説

ピアノの弾き方・練習法

ピアノでだんだんと音域が広がり、1オクターブの音移動や和音などが出てくると、かなり曲としての広がりが生まれ、響きも豊かになってステキですよね。

でもこのオクターブ、弾くのはちょっと厄介だったりする。

指がうまく届かなくて音を外してしまったり、和音で余計な音を弾いてしまったり・・。

今回は、スムーズに1オクターブを弾くための、手の開き方や動かし方などについてまとめてみようと思います。

開き方、重要です!

この記事で分かること
  • 1オクターブを弾くときの手の開き方の基本
  • 1オクターブの音を交互に弾くときの弾き方
  • 1オクターブを同時に弾くときの弾き方

1オクターブって?

1オクターブって何なのか・・説明不要な気もしますが、一応確認。

1オクターブというのは、例えば「ドから1音ずつ進んでいって次のドまで」ということですね。

レを起点にするなら次のレまで

ミを起点にするなら次のミまで

ということです。

上(右)へ行っても下(左)へ行ってもよい。同じ”1オクターブ”ということですね。

今回は、この1オクターブの単音移動、または、1オクターブ2音の和音を弾くことを想定して、話を進めていこうと思います。

1オクターブを弾く手の開き方~手のひらに注目~

まずは、1オクターブを弾く際の手の開き方についてです。

1オクターブは、音程を数えると「8度」ということになります。

ドを起点とするなら、次のドまで音は「ドレミファソラシド」の8個あるということですね。

指の数は5本しかない。なので、必然的に手をしっかと開かないと弾くことはできません。

手のひらを意識して

ピアノは指を使って弾きます。なので、とかく指に注目しがちです。

でも、1オクターブ(またはそれ以上)の音を弾くときには、指ではなく「手のひら」をしっかりと意識する必要があります。

指を引っ張るようにして届かせるのではなく、「手のひらを伸ばすようにして」届かせるようにするということです。

↑これ、私の手なんですが、丸の部分2つを矢印の方向にグィーンと伸ばすということです。

親指、小指それぞれの根元の関節を出っ張らせるように広げます。

実際に弾いている状態がこれ↓です。

写真は少し分かりにくいかもしれませんが、親指の付け根の関節が出っ張りっている状態になります。

↓親指側から撮ってみました。

↓そして、小指も根本の関節から指が下がっているのが分かるでしょうか。(自撮りはしにくい・・)

このように、指だけを広げて鍵盤に届かせるのではなく、手のひらを横に引っ張るようにして広げるということです。

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なぜ手のひらを‥?

なぜ手のひらを意識して広げる必要があるのか。

それは、次のようなことからです。

  • 指に力を入れなくて済む
  • 自然な丸みをつくりやすい

1つは、指に力を入れなくていい、ということです。

手のひらをひろげることで1オクターブを届かせる手の形をつくり、指は、弾いたときにフニャッとならない程度の力を入れるだけでよくなります。

指で広げようとすると、指全体が固くなり、スムーズな動きができなくなります。

もう1つは、手のひらの親指と小指の根元の関節を横へ引っ張るような広げ方をする事で、手のひらに自然なアーチをつくりやすいということです。

ピアノを弾く際は、手全体に自然な丸みができていることが大切です。

それぞれの指の根元の関節をへこませないようにするということですね。

指を引っ張るような広げ方をすると、ペチャンとした手の形になりがちなのではないでしょうか。

手のひらの筋肉にしっかりと力を入れて広げることで、指には余計な力は入らず、でも手自体はしっかりと安定した状態がつくられ、弾くことができます。

オクターブの弾き方

ここまで、1オクターブを弾く際の、指を届かせるための注意点をまとめました。

それでは、オクターブの弾き方(奏法)について書いていきます。

  • 一音ずつ順に弾く場合(単音移動)
  • 同時に弾く場合

この2つについて説明します。

1オクターブ単音移動の弾き方

まずは、単音で弾く際の弾き方です。

つまり、「ド→(上、または下の)ド」とか「ミ→(上または下の)ミ」と、一音ずつ順番に弾くということですね。

ポイントは「手首」です。手首を回すようにして弾きます

指だけを上下させるような弾き方はしません。

理由は、その方が楽だから。

ピアノは、指だけで弾くものではありません。腕や肩、はたまた体全体をうまく連携させて弾きます。

指には余計な力を入れないのが基本です。そのために、腕を使って手首を回して弾きます

  • 手は上に記したような方法でしっかりと形をつくり
  • 指はフニャッとならない程度の力のみを入れ
  • 腕で手首を回して1オクターブの音移動をします

動画を撮ってみました。

『バーナム ピアノ テクニック 導入書』より、グループ2の№1です。2分音符で動きます。

『バーナム ピアノ テクニック 1』よりグループ4の№9です。4分音符で動く2音のスラーです。

参考になれば・・。

関連記事究極の(?)オクターブ移動「分散オクターブ」の弾き方をまとめてみました。

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1オクターブの和音の弾き方

次に、1オクターブを同時に弾く、つまり和音の弾き方です。

例えば「ドと(上または下の)ド」を同時に弾く、ということですね。

この場合も、指を動かすということはしません。上に記した方法で手の形をつくったら、そのまま同時に鍵盤へ下ろします

和音を弾く際に大事なのは、どの音もしっかり出す、ということですね。

もし、どちらかの音が極端に小さいとか、出ていないというような状態なら、対策をいろいろと考える必要があります。

  • 指の力加減はどうか
  • 手の傾きがないか

などをチェックする必要がありますね。

「手の傾き」は特に重要です。

和音を弾かなくても手は傾きがち。多いのは小指側に傾くことですね。

1オクターブの和音を弾くとなると、指を届かせるのに必死になり、さらに傾きやすくなります。

手が傾いていると、鍵盤に対してまっすぐに指をおろすことができなくなり、ここで、弾くための余分な力を使ってしまうことになります。

⇩動画を撮ってみました。1オクターブの和音を2分音符、全音符で弾いています。

関連記事和音の弾き方についてはこちらの記事もどうぞ。三和音を例にしています。

まとめ 1オクターブを弾くのは難しい

1オクターブの動きを弾くのは、けっこう難しいものです。

指練習のテキスト「バーナム」を例にとると・・

はじめて出てくるのは『バーナム ピアノ テクニック ミニブック』のグループ2の№10。右手のみ、4分音符のスタッカートですね。

左手が出てくるのは、同じく『ミニブック』のグループ3№1。両手で弾くようになっています。

『導入書』も含めてちょっとずつ出てきて、頻繁に出てくるようになるのは『バーナム ピアノ テクニック 1』からです。

五指をしっかり動かせるようになってから、ということでしょうか。

オクターブばかりを練習するのではなく、手の形や力の入れ具合などを考えながら、いろいろな動きを経験しつつ練習していくとよいですね。

(公開日:2018年9月5日 最終更新日:2024年2月7日)

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