私は、ピアノ教室を運営してそろそろ15年になります。
生徒数の少ないちっちゃな教室ではありますが、当然出入りはあります。
つまり、辞めていった方(子どもも大人も)がいる、ということです。
「辞める」という決断をするとき、それはどんな理由からでしょう。
これまでに実際に経験した「辞める理由」。
そして、私自身が過去にレッスンを辞めた理由を振り返りながら、「習い事を辞める」ということの私の考えをまとめてみようと思います。
辞める理由は、シンプルに「ピアノへの関心がなくなった」ということだけでいいのでは、と思います。
ピアノ教室を辞める その理由は・・?
習い事を辞める、その理由は様々だと思います。
まずは、私自身が経験した実際の「辞める理由」をまとめてみます。
ピアノ教室を辞める実際の理由
これまで、私の教室を去っていった方々の理由は、次のようなものです。
- 引越し
- 必要なくなった
- 本人の気持ちの変化
- 本人の体調不良
- 家庭の事情
こういったところでしょうか。
「引越し」は、やむを得ない事情ですね。このご家庭は引っ越し先でピアノを続けました。
必要性があって始められた方は、その必要がなくなれば辞めていかれます。
例えば、お仕事で弾く必要があった(幼・保の先生など)けれど、弾けるようになった、といった場合です。
「本人の気持ちの変化」は、ピアノへの気持ちが薄れた、という状況です。
わりと長く通っていて、「そろそろいいかな、という気持ちになった」とのことでした。
本人が体調を崩し通うことができなくなった、という状況もあります。
「家庭の事情」を理由にやめられたご家庭も複数あります。
理由は一つではなく複数、という場合もありますね。
本当に様々です。
理由がわからない・・ということも
はっきりお話がないまま、というご家庭もあります。
不定期のレッスンで来られていて、次の予約がないまま・・という場合など。
「家庭の事情」という理由も、実のところはどうなのだろう・・と考えてしまいます。
色々と想像するに・・
- そもそも本人にピアノへの気持ちがなかった(親の勧めで始めた)
- 家庭の経済事情(レッスン料金が負担)
- 指導への不満
はじめの二つは、やむを得ない理由、ということになるでしょうか。
「レッスン料が負担」ということについては、本人の気持ちとは直接的には関係ないこと。
なので、どうにかできないかとは思いますが、なかなか難しい問題です。
「指導への不満」。これは、重く受け止めなければいけませんね。
特に開室初期のころに辞められた方は、これが理由ではないか、と思っています。
私の考えがきちんと伝わらなかった、ということもありました。
私の伝え方の問題とそれまでのコミュニケーション不足、と反省しています。
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私自身がピアノ教室を辞めた(先生を変えた)理由は?
私自身も、これまで何人かの先生に師事してきました。数えてみると、6人になります。
4才~高3で4人。大人になってから2人です。
これだけ変わった理由は・・?
- 先生自身が教室を閉めた
- 先生との相性
- 進学
- 自分自身の体調
子ども時代に4人先生が変わっていますが、そのうちのお二人が「教室を閉めた」という状況です。
通いで来られている先生が来られなくなった。
個人宅の教室で、道路の拡張で先生自身が引っ越しせざるを得なくなった。
こんな理由だったと記憶しています。
これでは辞めざるを得ないですよね。
3番目の「進学」は、高3の時のこと。大学受験を理由にやめました。
音大受験はしませんでしたので、この頃には「習う」ということではそろそろいいかな、と。
「自分自身の体調」というのは、出産のことです。
車で1時間以上かかるところまで通っていてご心配をおかけしたようで、先生の方から「お休み」を切り出されました。
先生とどうしても合わなかった、ということもありますね。性格的にも、指導の面でも。
習い事を辞める理由はシンプルに 本人の気持ちを第一に考えて!
習い事を辞める理由は、本当に様々です。
やむを得ない、どうしようもない、ということも多くあります。
でも、習っている本人が「辞めたくない」という気持ちでいる限りは、続けてほしいと思います。
生活上のいろいろなしがらみや制約があるでしょう。
習い事なんかやってる場合じゃない、と思ってしまうこともあるでしょう。
でも、本当に辞めてしまっていいのか、立ち止まって考えてほしいと思います。
進学が理由になりがちだけど・・
ピアノを例にすると、子どもの場合、進学を理由にやめることが多いですね。中学や高校進学です。
特に、中学入学が一つの関門だといわれます。
中学へ入ると、部活動が始まるなど学校生活が大きく変わります。
勉強に関しても、先に高校受験を控えていますから安易に考えられません。
塾通いが始まったりもしますね。
親の気持ちとしては、ピアノやってる場合じゃない、と思って当然だと思います。
それに「練習だってそんなにしないし、そんなに弾けるわけでもないし・・」なんてことが加わったりすると、「ピアノ、もういいんじゃない?」になりがちです。
でも、待って!本人はどう思っているんでしょう。
こういうこと↓もあるんです。
関連記事→レッスンに来る子どもたちのホントの気持ちを考えてみました。
実際これまで、「本人は辞めたくないみたい。でも、親御さんは・・」と感じることが何度かありました。
「気持ちはわかる。でも、辞めたくないと言っている以上は続けさせてほしい」
これが、私の立場です。
辞める時。それは、「ピアノ、もういいかな」という気持ちに「本人が」なった時。
シンプルに、これだけだと思います。
「ひとりひとりに合ったレッスン方法を提案」これが仕事です
そうは言っても、いろいろあるんです!
そうですよね。
その「いろいろ」にできるだけ応え、レッスンの内容や進め方について検討し、提案するのが、私の仕事だと考えています。
今まで通りのやり方では続けていけない。だから、ご家庭でも悩んでしまうんですよね。
何が壁になっていて、どうしていきたいと考えているのか。
本人の気持ちはもちろん、お家の方の考えもお聞きして、柔軟なとらえ方をする必要があります。
一方で、
この両面から考えなければいけませんね。
具体的には、
- テキストを進めていくだけではないやり方
- レッスン回数や時間の見直し
などなど。これまでと大幅に変えることもしていかなければいけないかもしれません。
レッスン方針の変更を余儀なくされ、指導者の側も覚悟が必要です。
関連記事→「ピアノを続けたい」に応えたいという気持ちをまとめました。
それでも、「辞めたくない」気持ちに寄り添いたいと思います。
塾通いなどを理由にピアノを辞めた子どもたちの中には、「ホントは辞めたくなかった」と思っている子が多いと聞いたことがあります。
それは、私たちの立場からすると、とっても悲しいことなんです。
(公開日:2016年12月10日 最終更新日:2024年9月26日)
関連記事→ピアノのレッスンに来る子どもっちのホントの気持ちについて考えてみました。
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