ピアノ教室・音楽療法「音楽室ゆう」のご案内

音符を声に出して読むことの効果って?「音読」から考える

ピアノの練習について
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楽器のレッスンで、音符を読めるようになることはとっても重要。ピアノの場合ももちろん同じです。

その時、「声に出して読む」ということを重視します。

声に出して読むと何がいいのでしょう・・。ちょっと調べてみました。

音符を読むレッスンこんな風にしています

「音楽室ゆう」でも、音符を読めるようにすることはレッスンの大きな柱です。手作りの教材などを使いながら、進めています。

音符読みの教材は、6級から1級までの級制度にしています。だんだん難しくなっていく、というわけです。

それを、声に出して読んでもらいます。

こだわりは、”楽譜”にしていること。小節に区切ってあり、メロディーになっています。

6級は中央ド、レ、ミのみ、1小節。だんだん音域を広げ、2級で中央ドの1オクターブ上の1オクターブの音を使った4小節になります。

そして1級は、実際の楽譜を読んでもらいます。

毎回のレッスンのはじめに行い、スラスラ読むためのきっかけとして、読む速さを計ります(緊張して返って読めなくなってしまう子もいるため状況に応じて)。

声に出して読む意味 「音読」の効果って?

上に挙げた方法で、声に出して音符を読んでもらっているわけですが、声に出して読む意味って何でしょう。

私の側が、正しく読めているかを判断するため。

それもありますね。声に出してもらわないと、こちらには分かりません。

でも、他にも意味があります。

それは、黙読するだけより認識しやすい、と考えているからです。

声に出して読むことは、見て頭で考えることに加えて、口を動かして声に出し、さらに耳で聞く、ということになります。

自分の言ったことを自分で聞くことで、正しく言えたのかどうかを自分で判断することにもなります。

黙読だけよりも、いろいろな器官を使ってより多くの動作をすることになるので、その分より深く認識できるのではないかと思います。

それで思い出すのが、声を出して文章を読む「音読」。音読することは、学習全般に効果があるといわれていますよね。

そこで、音読の効果について調べてみました。

「音読」の効果とは?

小学校の国語の宿題としてよく出される「音読」。英語の授業でもやるかな?

「音読はいい!」というのは定説だと思いますが、具体的に何がいいんだろう・・

調べてみて見えてきたのは・・

  • 内言の力を伸ばす
  • 記憶力が伸びる

まとめると、以上の2つが挙げられます。

文章言葉は字が読めるだけでは理解できない。書かれている中身をありありと再現でき想起する力、イメージ化する力がないと理解できない。
音読することは、自分でしっかりと声を出して読む、目でも追っているという、聴覚・視覚の二つの感覚器官を通じて外言から内言への移行の準備をしているのである。

声に出して読むことで、自分が言っていることの意味をしっかり認識できる、ということですね。

しっかり認識できるようになれば、黙読だけで意味を読み取ることができるようになる、ということでしょう。

そして、記憶力については、以下のような文章がありました。

東北大学の川島隆太氏は、人間の脳の働きを調べる最先端の研究、ブレインイメージング研究をされている学者である。
川島氏によれば 「文章を読む時は、右側の脳も左側の脳も、多くの場所が活動する。脳の中でもっとも大切な、ものごとを考えたり、覚えたりする時に働く前頭前野も活動する。声に出して音読するほうが、より多くの場所が働く。」 と著書 「自分の脳は自分で育てる」 で書かれている。

引用元:「日本の英語教育について考えます」トピック8音読を考える(1)日本語(母語)の音読 より

前頭前野は、「記憶」と関連する脳の部位ですが、以下のようなものです。

前頭前野はヒトをヒトたらしめ,思考や創造性を担う脳の最高中枢であると考えられている。
前頭前野は系統発生的にヒトで最もよく発達した脳部位であるとともに,個体発生的には最も遅く成熟する脳部位である。
一方老化に伴って最も早く機能低下が起こる部位の一つでもある。
この脳部位はワーキングメモリー、反応抑制、行動の切り替え、プランニング、推論などの認知・実行機能を担っている。また、高次な情動・動機付け機能とそれに基づく意思決定過程も担っている。
さらに社会的行動、葛藤の解決や報酬に基づく選択など、多様な機能に関係している。

引用元:脳科学辞典「前頭前野」より

「前頭前野は脳の司令塔」と表現しているサイトもあり、とても重要な部位であることが分かりますね。

音読することで、ここが活性化されるとのこと。

なので、記憶力が高まることとともに、イメージする力も付いて内言の発達にも結び付く、ということなのでしょう。

音符をただ「読む」ではなく・・歌う!

文章を読む「音読」について調べましたが、音符を声に出して読むこともきっと同じ、だと思います。

スラスラとスムーズに読んで行けることを目指して、これからも声に出してもらうことを大事にしていこうと思います。

でも、並んでいる音符の音名を、ただ次々言っていくだけでいいのか・・

文章ではなく楽譜を読んでもらうわけなので、やはり「音楽」にこだわりたい。

文章を音読するときには、その意味をイメージして言うことになりますね。

では、楽譜を声に出して読むときには・・・フレーズ、そして音程をイメージして読んでほしい。

以前にこんな記事も書いています。

文章を読むように楽譜を読む ”まとまり”を意識して音を読むことの大切さ
始めたばかりの曲は、なかなかスラスラとは弾けません。 その曲自体をまだよくわかっていないので、音符を順に追いながら弾く、ということになりがちです。 でも、これって効率が悪いように思います。 アルペジオの続く曲が大変・・とにかく...

目指すのは「楽譜を見て音楽が聴こえる」こと

音符を読めるようになることの最終目標は、「楽譜を見て音楽が聴こえる」ことだと考えています。

ザァ~っと見て(読んで)行くと同時に、頭の中でメロディーが流れる。

こうなれれば、実際に曲を聴かなくても楽譜だけで曲選びができます。自分ひとりの力で。

音楽を、生涯、能動的に(演奏するという積極的な形で)楽しんでいくことのできる力になりますね。

せっかくピアノを習うんだったら、こうなってほしい、と思います。

ただ音符が読めるだけでは、こうはなりません。音程をイメージできるようにならないと。

そのためにはどうするか・・・歌うこと、ですね。「視唱」です。

歌うことも、声に出してすることです。音をイメージするということに関して、理にかなっているということでしょうか。

レッスンの中でも、できるだけするようにしています。

ただ、年齢が上がってくると、1対1のレッスン室で歌うのに恥ずかしさを感じてしまうんですよね。

難しいなぁと思うこともありますが、私も一緒に歌うなどして、できるだけ声に出してもらうようにしています。

でも、始めのうちは、ただただ音名を言ってもらうだけになりがちだなぁ。

今回いろいろ調べてみて、音符を読むレッスンについてもう一工夫が必要と感じました。

 

 

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