2/2拍子と4/4拍子。
これって楽譜への書かれ方は同じです。ただ冒頭に書かれる拍子が違うだけ。
何でわざわざ違う書き方をするの?
と疑問に思ったことはないですか?
でもこれ、やはり大きな違いなんです。それは、演奏をするときに現れます。
どういうことか。それをまとめてみます。
2/2拍子と4/4拍子 楽譜は同じです
2/2拍子と4/4拍子、実は楽譜への書かれ方は同じです。楽譜の頭に書かれている拍子記号が違うだけ。
⇩「赤鼻のトナカイ」の冒頭部分を、4/4拍子と2/2拍子で書きました。
違うのは拍子だけ。あとは全く同じですよね。
なぜ2つの書き方があるのか?
4/4拍子ではダメなのか?
そんな風に思われるかもしれません。
実際、書き方はどちらでもいいんです。間違ってはいません。
でも、演奏するときには少々違いが現れます。
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2/2拍子は「2拍子」4/4拍子は「4拍子」です!
2つは何が違うのか。それは「拍子」です。
2/2拍子は「2拍子」。
4/4拍子は「4拍子」。
2拍子と4拍子の違い。
楽譜は同じでも、演奏するときの拍子の取り方が違います。
これは「ノリ」の違いにつながります。
拍子には「ノリ」方がある
「ノリ」について、もう少し詳しくまとめます。
まずそもそも「拍子」とは何なのか?
拍子というのは、「4拍子」とか「3拍子」とか「2拍子」とかいうものですよね。
歌ったり演奏したりするときに、それぞれ
4拍子は・・1,2,3,4|1,2,3,4|・・・
3拍子は・・1,2,3|1,2,3|・・・
2拍子は・・1,2|1,2|・・・
といった拍に合わせていくことになりますね。
その「拍」は、それぞれ強調具合が違います。
例えば4拍子なら
1 2 3 4
強 弱 中強 弱
となります。
4拍ともを同じように打つわけではないんです。
この違いがあるから、4拍子の「ノリ」が生まれ、生き生きとした音楽になるわけです。
2拍子の場合は⇩こうなります。
1 2
強 弱
「強 弱|強 弱|・・・」と音楽が進んでいくわけですね。
2つの楽譜の「ノリ」の違い
4拍子と2拍子の違い、ということが分かったところで、上に挙げた画像の2つの楽譜に拍子を書き入れてみます。
⇩それがこちら。
4拍子の方は、1小節に4拍「強・弱・中強・弱」と取ります。
2拍子の方は、1小節に2拍「強・弱」と取ります。
演奏するときのリズムを文字で書くと、どちらも「タン・タカ・タン・タン」となります。
それを、それぞれの拍子で書き表してみると・・
4拍子:タン・タカ・タン・タン
2拍子:タンタカ・タンタン
同じメロディーを4拍子で取るのか2拍子で取るのか。
その違いが、これでイメージできるのではないでしょうか。
同じメロディーでも、4拍子は4つに分けてリズムにのり、2拍子は2つに分けます。
2拍子のノリは、4拍子の半分なんです。
2拍子の場合、例えば1小節目を、「タンタカ」で一つのまとまり、「タンタン」で一つのまとまりと捉える。
どのようなまとまりで拍子を取るか。
この違いで、曲の雰囲気は変わります。
4つ刻みで進むのか、2つ刻みで進むのか。
2つ刻みで進んでいく方が、曲にスピード感が出るのを感じられるのではないでしょうか。
また、4拍で細かく刻むよりも2拍で大きく捉える方が、軽やかな雰囲気にもなるのではないでしょうか。
このように、この曲をどのように感じてほしいのかによって、拍子の書き方が変わります。
それを楽譜から読み取ってもらうための一つの方法が、4/4拍子で書くのか2/2拍子で書くのか、の違いになるのです。
2/2拍子と4/4拍子は明確に違います!
同じ曲なのに、こちらの楽譜は2/2拍子、あちらの楽譜は4/4拍子で書いてある。なぜ?
この曲2/2拍子になっているけれど、4/4拍子じゃダメなの?
こういうことありますよね。
拍子にはノリがあって、たとえ同じ曲であってもノリ方で雰囲気が変わるのです。
2/2拍子で書かれている楽譜を4拍子で演奏するのは、同じに聞こえるようで違うんですね。
作曲者は使い分けています。
演奏者は、その違いをきちんと理解することが大事!
楽譜に書かれているものを演奏するときは、書かれていることをまずは正しく読み取ること。
拍子の違いも、きちんと演奏に反映させることが大切ですね。
(公開日:2022年11月25日 最終更新日:2024年1月24日)
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