私の教室では、基本的に年に1回発表会をしています。
発表会では私も演奏します。いわゆる「講師演奏」ですね。
曲選びにはあまり迷わないのですが、どんなことを考えて決めているのか、ちょっとまとめてみようと思います。
ピアノ発表会の講師演奏これまで弾いた曲
2017年(記事公開時)は5回目の発表会になりますが、これまで以下のような曲を弾きました。
- 第1回:チャイコフスキー『四季』より「クリスマス」
- 第2回:ポルディーニ 『踊る人形』
- 第3回:アナと雪の女王『レット・イット・ゴー~ありのままで~』ピアノアレンジ
- 第4回:フォーレ 『シシリエンヌ』
- 第5回:ガーシュイン「3つの前奏曲」の第1番、「銀河鉄道999」ピアノアレンジ
なぜこの曲にしたのか、それを以下に書いていきます。
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ピアノ発表会の講師演奏なぜこの曲にしたのか
私が曲を決める時に考えるのは・・
- 自分の好きな曲
- 聴きやすい曲
- 会場の雰囲気に合った曲
- クラシックのピアノ曲
この4つでしょうか。
絶対条件「自分の好きな曲」
一番目に挙げた「自分の好きな曲」というのは、絶対です。
あんまり好きじゃない・・と思う曲は弾きません。
自分が弾いていて楽しいこと。そして、好きな曲なら「この曲いいでしょ~好きなんです~」という気持ちを伝えられます。
こういう曲への思いを伝えることが、人に聴いてもらうときに大事だと考えているので。
私の場合、ロマン派後期から近現代の頃の曲が好きなので、その辺りでまとまってしまっていますね。
どこかで聴いたような・・「聴きやすい曲」
発表会の会場には、その日の主役であるレッスンに来ている子どもたちとその家族がいます。
小さな発表会だし、たいていはお母さん方がなのですが、普段からピアノ曲を聴くのが好きで詳しく知っている方は少ないのではないかと思います。
そんな場合でも、「あ~なんか聴いたことあるかも・・」と思えるような、また、聴いていて飽きないような曲を選びたいと思っています。
そして、時間は長くても5分程度。子どもたちもいますし。
会場は小さい・・「雰囲気に合った曲」
私の教室、とっても規模が小さいです。
第3回まではいつものレッスン室で発表会をしました。7畳半の部屋にぎゅうぎゅうです。
それ以降はホールの練習室で開いています。30名くらいが入ってちょうどいいという広さです。でも実際は半分くらいの人数。
そんな中で、音量のあるド派手な曲は合わないかなぁ‥と。聴いている人、引いちゃうんじゃないかなぁ‥と。
ゆったりと聴ける小品がいいのではないかと思います。
と言いつつ、5回目のガーシュインは派手だよね~。この場合「好きな曲」が勝ってしまったわけですね。
こんな曲もあるよと紹介したいから「クラシックのピアノ曲」
講師演奏では、出来るだけクラシックのピアノ曲を弾きたい、と考えています。
クラシックピアノの教室なわけですし。ピアノの曲、いいでしょ~、ということを伝えたいですね。
上に挙げた過去に弾いた曲の中で、唯一の例外が「アナ雪」ですね。
あまりに流行っていたので弾いてしまいました。この頃はまだ、「クラシック曲にこだわる」という考えは薄かったですし。
正直、一番反応があったのはこの曲です。
でも逆に反省してしまったんです。こういう曲を弾くのってどうなのか・・
クラシックとポップスは、弾き方が全く違います。ノリ方が違う、というか。
一音一音に思いを込めて弾くクラシックと、リズミカルにノッて弾くことが重要なポップス。
そうした意味では、ポップスを見事に弾きこなすというのはとても難しいことだと思います。
一時期ジャズを習っていて、ノリ方の違いにすごく戸惑った経験があります。ジャズやポップスはそれ専門の先生につくべきだと思いました。
ということでは、「クラシックピアノの教室」なんです。クラシックのピアノ曲のステキさを伝えたい、と思います。
じゃぁ、「銀河鉄道999」は??ポップスじゃん!
う~ん・・聴く側の気持ちを考えた、ということでしょうか。
ガーシュインは短いのでもう1曲。でも、2曲のクラシックは聴きなれない人には重いかな・・と考えたというわけです。
「銀河鉄道999」は古い曲ですが、EXILEがカバーしていたりしてみんな知っているだろうなと思いますし。
もちろん、私この曲大好きです。
超有名曲は避けたい
曲を選ぶときに、「誰でも知っている有名曲」は意識的に避けています。
そうした曲の方が、聴いている人は聴きやすく飽きないのかもしれません。
弾く側としても、自分がレッスンを受けていた時に弾いたことがあるものだったりすると、多少練習期間が短く済んで比較的楽かもしれません。
でも、そうした曲はどこででも聴けますし、やっぱり上にも書いたように「こんな曲もあるんです」「私好きなんです」を伝えたい。
その方が、私らしさが出るかな、と思います。
聴いている人の一人でも、「へ~初めて聴いたけどいい曲」と興味を持ってもらえれば、本望です。
超有名曲はグループレッスンで
誰でも知っている曲は、グループレッスンで弾いています。(なかなかできなくなってしまいましたが)
これまで、「エリーゼのために」「子犬のワルツ」モーツァルトの「トルコ行進曲」「きらきら星変奏曲」から数曲、を弾きました。
発表会の講師演奏で弾くには少々軽い曲ですが、子どもたちも知っていて、ちょっとあこがれていたりする曲です。
「知ってはいるけど全部聴いたことはない」のではないかな、と思い、こんな曲だよと知らせる意味合いで弾いています。
こういう曲もきっと弾けるようになるよ、という思いを込めて。
関連記事→講師演奏についての考えをこちらの記事でもまとめています。
ピアノ発表会の講師演奏 曲の探し方 普段からチェックチェック!
講師演奏で何を弾くか、普段から意識して探すようにしています。
さあ具体的に決めるぞ、となった時、まずは自分の持っている楽譜の中からあれこれ見ていきます。
でも、それだけでは限りがあります。
なので、たまたま読ませていただいた音楽関係のブログで紹介されていた、などで気になった曲はメモしておいたりします。
すでに、次回弾こうかなと思える候補曲が2曲あります。
第4回、第5回は『近現代クラシック厳選名曲集』から決めました。
関連記事→『近現代クラシック厳選名曲集』をこちらの記事で詳しく紹介しています。
これはどうかな・・と思う曲をYouTubeなどで聴いてみて、いいな、好きだな、と思った曲に決めています。
まとめ いろいろと悩んで決めても・・・
講師演奏の曲、いろいろと悩んで決めても「いい」と思う人は思うし「つまらない」と思う人は思う。
好みはそれぞれ、考え方もそれぞれ、なので。
「先生はこういう曲を弾くべきでしょ」と考える人もいれば、「いろんな曲が聴けていい」という人もいるでしょう。
なので私は、上に挙げたような基準を持ちながら「自分の好きな曲」を弾いています。
「先生、ピアノ弾くのが好きなんだねー」と思ってもらえれば、それが一番いいかなと思います。
私は音大も出ていませんし、演奏家でもありません。
小さな街の小さな教室の先生です。
そんな私が考える、講師演奏曲の選び方です。
参考になれば・・
(公開日:2017年6月21日 最終更新日:2024年8月6日)
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