大人向けピアノテキスト『大人のためのピアノ悠々塾 初級編』の中から7曲を選んで弾いてみました。
全18曲から、最初と最後の曲+偏りのないように5曲選びました。
初級編ってどのくらいの難しさ?という方の参考になればと思います。
関連記事→『大人のためのピアノ悠々塾 初級編』の楽譜をこちらで詳しく紹介しています。
「リパブリック讃歌」
まず、1番最初に掲載されている曲「リパブリック讃歌」です。
付点8分+16分のタッカタッカというリズムが特徴ですね。
左手は五指固定で弾けます。
上にも書いたタッカのリズムを弾んだ感じで弾くこと、4分音符で動く左手を4拍子を感じながら弾くこと、の2点が「point」としてまとめられています。
「トルコ行進曲」
4曲目の「トルコ行進曲」。モーツァルト作曲の方です。
転調する部分まで含まれていて、簡単アレンジとしては長めではないでしょうか。
速度表示は「Allegretto「(2分音符=108)」となっています。私の演奏、速すぎです。
「point」になっているのは、はじめの部分指くぐりに注意して転ばないこと、途中のトリルの弾き方、そして、イ長調に転調している、という3点です。
4曲目にして、けっこう難しいですね。
「星に願いを」
次は、7曲目「星に願いを」です。
左手が、和音→和音→和音・・と動いているのが特徴でしょうか。
ペダルを使うようになっていますが、『初級編』でのペダル初登場は2曲前の「ジムノペディNo.1」です。
「point」は、ペダルの効果を出してなめらかに歌うように弾くこと、アルペジオ記号(和音の左にある波線)の弾き方についてです。
楽譜に()書きになっている音符があり、「できれば弾いてみましょう」となっています。動画では弾いていません。
「She」
10曲目に掲載の「She」です。
連続16分音符が初登場です。
「point」となっているのは、左の分散和音の音を確認しましょう、ということです。
1音ずつ弾くのではなく、すべて押さえたままにすると響きが充実する、と書かれていますが、動画ではそのように弾いていません。
なお、1番最後の部分は、動画ではペダルを使っていますが、楽譜には書かれていません。
ペダルを使わないと最後の和音までのスラー(楽譜についている)はできません。
「ロコモーション」
「ロコモーション」。14曲目になります。
左右の動きがバラバラで、けっこう難しいかも。
左手の動きは「タータッタッ タータッタッ」となるように、と「point」にあります。
これを維持しながら右手を弾くのはけっこう難しい。
また、左手部分に、4拍の中に「付点4分音符+付点4分音符+4分音符」を入れるシンコペーションのリズムがあり、拍をカウントしながら弾くことも「point」になっています。
「ヘッドライト・テールライト」
NHK「プロジェクトX」のエンディングテーマ、中島みゆきの「ヘッドライト・テールライト」です。16曲目になります。
朴訥とした感じから流れるような感じ、と途中で少し趣が変わるのが特徴ですね。
「point」になっているのは、1つは、4分音符の和音で動く伴奏部分は音がつながるように弾く、ということです。1音1音ペダルを使ってもよい、とあります。
もう1つは、8分音符で動く伴奏部分はゆったりと幅広い感じで弾く、ということです。
「別れの曲」
1番最後の曲、ショパン作曲の通称「別れの曲」です。
左手が、ずっと保持音になっているのが特徴ですね。
「point」として挙げられているのは、左手のベースの保持音はしっかりと4拍のばすこと、がまずあります。
他に、左手の空いている指で1音だけ右が担うフレーズを弾く部分があること(その弾き方)、そして、最後はppからさらにディミニエンドして消えるように弾くこと、が書かれています。
1曲が長くなり、難易度高め
『入門編』『基礎編』と比べると、さすがにこの『初級編』は難易度高めですね。
1曲の長さも長くなりました。
『初級編』の「はじめに」には、以下のようにあります。
初級編では、ここでの限られたテクニックの中で、レパートリーをできるだけ本物に近づけるアレンジを考えました。フレージングや強弱、より音楽的にするためのニュアンスをつけること等にも気を使い、進めてください。ここでの「音楽的とは」、より幅の広い表現力をいいます。
この初級編を修了された方は、一般に市販されている曲集の中からご自分に合ったレパートリーを探して弾ける力がついていることでしょう。
ピアノ音楽の大海に漕ぎ出でる準備ができたのです。夢を大きく広げていただきたいと思いす。
『大人のためのピアノ悠々塾 初級編』はじめに より
ここまで演奏することができれば、弾ける曲の幅はとても広がっていますよね。
同じくらいの難易度の曲集もたくさん出ていると思います。いろいろな曲を楽しんでいただければと思います。
(公開日:2019年1月25日 最終更新日:2024年1月19日)
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