「音楽室ゆう」には、発達障害のある子が複数ピアノレッスンに通っています。
その中で、とても集中力のある子がいます。
レッスンはとてもしやすいのですが、疲れてしまわないかと少々心配になることが・・
どんな様子か、どんなふうに関わったかをまとめてみます。
発達障害のある子のピアノレッスン過度な集中になることが・・
小さな子はあまり集中が続きません。
頭の中に次々浮かぶいろんなことにどんどん興味が移っていって、落ち着きません。
「今自分がやるべきこと」なんて、まわりの人から指摘されて、初めて立ち止まって考えて気が付く。
それが普通。
まだ、自分自身について考える、ということが、発達上難しい時期なので。
年齢が上がってくると、集中力がついてきますよね。自分の内面を見つめて、自制することができるようになってくるから。
発達障害のある子も同じですよね。年齢が上がってくると、集中力がついてきます(障碍の特性にもよりますが)。
一方で、必要以上に集中してしまっているのじゃないか、と思うことがあります。
こちらの言ったことをすぐにやり、集中しているのでできるようにもなり・・
とてもレッスンは進めやすいです。
でも、”あそび”がない、というか、フッと息を抜く間もなく、気が付くと何度も弾かせてしまっている。
そういうことが起こります。
「てきとうに」が難しい
小さなころは、疲れてくると気の向くままに違う曲を弾いてみたり、遊び弾きをしてみたりして、それがいい息抜きになっていました。
でも、今やるべきこと、が分かって集中できるようになると、ひたすらやってしまう。「てきとうに」やるということが難しいようです。
すると、当然疲れてきてしまい、今までできたこともできなくなってしまったり。
そうなると、やっぱり悲しいし、悔しいと気持ちにもなります。
さらには、ピアノ辛い・・ということにも。
悪循環ですよね。
今どんな状態か。過度な集中になっていないか。
その辺りをきちんと見極めなければいけないと思います。
なかなか難しいな、と感じていますが。
発達障害のある子の過度な集中には意識的にブレイクタイムを
過度な集中になってしまっていると感じたときには、
- 意識的におしゃべりを入れる
- 他の曲やワークをする
- 見本演奏を聴いてもらう
などなど、今やっていることを少し離れて、気分転換を図るようにします。
そして、「もう少しやる?そろそろやめる?」と、本人に訊いてみたりもします。
そうすると、はぁ疲れた・・
と本人も気づくこともあります。
まだやる!ということなら様子を見つつ続け、やめるということなら、これで終わりにします。
疲れていたことに気付くことでホッと一息入れられ、それでまた復活する場合もありますね。
30分という短いレッスン時間でも同じこと。
あと少しだからがんばろう!
なんて、やらせてしまうこともあり、注意しなくては、と思います。
よーく様子を見て、早めに終わるという決断も必要だなと感じます。
まとめ 集中しすぎにも注意を
発達障害の特性として、レッスンに集中することが難しい、という場合があります。
そういう時は、ピアノへ向かってもらうための一工夫ふた工夫が必要になります。
それとは逆に、集中しすぎてしまうこともある。
レッスンはとてもしやすいので、ついつい見落としがち。
そして、やらせすぎて、本人を疲れさせてしまう。
こういうこともある、ということ、心にとめておかなければいけないなと思います。
先日、注意していたつもりだったけれど、実はとっても疲れさせてしまっていた・・ということがありました。
程よい集中を保って、力を引きだすようなレッスンが理想、と思っています。
きちんと見極めて、対応していかなければと思います。
(公開日:2016年9月27日 最終更新日:2022年12月22日)
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