グルリット作曲「春のおとずれ」演奏ポイント 春が来たよろこびをさわやかに | だいすきおんがく!
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グルリット作曲「春のおとずれ」演奏ポイント 春が来たよろこびをさわやかに

楽曲別弾き方解説
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グルリット作曲「春のおとずれ」の演奏ポイントをまとめていきます。

タイトルの通り、さわやかで明るい春らしい一曲だなと感じます。

フレーズを大きくとって、さわやかな春風に吹かれているようなイメージで弾けるといいのではないかなと思います。

なお、楽譜は『音楽表現練習へのピアノ小曲集 バイエル併用』(シンコーミュージック)を使用しています。

『きらきらピアノ こどものピアノ名曲集3』(全音)にも収載されています。

演奏家でも作曲家でもない私が、演奏するうえで感じたことを書いています。
間違い等が含まれている可能性もあります。
ご理解の上、お読みください。

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「春のおとずれ」はこんな曲

「春のおとずれ」は次のような曲です。

題名春のおとずれ
作曲者/国コルネリウス・グルリット(1820-1901)/ドイツ
時代区分ロマン派
調性ニ長調
楽式三部形式
拍子2/4拍子
速度表示Allegretto grazioso

小節数は48。演奏時間は1分弱くらいでしょうか。

長ーいスラーを流れるように丁寧に

はじめにも書きましたが、この曲は

フレーズを大きくとって弾く

ことが大切になると考えています。

楽譜に書かれているスラーがとっても長いです。

最も長いもので8小節にわたります。

この曲の特徴の1つだといえるのではないでしょうか。

長いスラーはココ

まずA楽節に、8小節にわたるスラーが書かれています。

↓9小節目から始まるこちらの部分です。

A楽節が終わる部分ですね。

そして、B楽節にも4小節にまたがるスラーがあります。

↓B楽節の5小節目から始まるこちらです。

B楽節の終わりにも、このメロディーを少し変えて4小節にわたるスラーがあります。

こうした長いフレーズをきれいに聴かせることが、この曲を演奏するうえでとても大切だと考えます。

そうすることで、春風がサ~ッと吹き抜けていくような気持ちよさを感じさせる演奏になります。

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長いスラーをきれいに弾くには

こうした長いスラーをきれいに弾くにはどうすればいいか。

それには、以下のことが大切だと考えています。

  • 1つのフレーズだという意識をしっかりと持つ
  • 音の動きを細かくとらえて、動きに沿った強弱をつける

もう少し細かく見ていきます。

1つのフレーズだという意識

1つ目は

1つのフレーズだという意識をしっかりと持つ

ということです。

まず、A楽節の8小節にわたるスラーで見ていきます。

とても長いスラーですが、メロディーのまとまりとしては2つに分けることも可能です。

↓こちらです。オレンジで書かれた線のところで分けることができます。

でも、長ーいスラーがかけられていることから、このオレンジの線の部分で区切ることなく先へ先へ進んでいくように弾いていきます。

スラーのかかった部分を切らないように弾く、ということだけではなく、

音楽の流れにストップをかけない。動きを止めない。

そんな意識を持った演奏ですね。

B楽節に出てくる4小節のスラーの部分でも同じことが言えます。

このB楽節の部分。タイをなくしてこんな風↓にすることもできたと思います。

でも実際は、3小節目にかけてタイを使ってつなげています。

そして、4小節間スラーがかかっています。

ここでメロディーの流れにストップをかけないで、先へ先へ進めたい

そのためのタイであり、4小節にわたるスラーであると考えます。

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音の動きを細かくとらえて、動きに沿った強弱をつける

長いフレーズをきれいに弾くための基本として

音の動きを細かくとらえて、動きに沿った強弱をつける

という方法があります。

これはB楽節の部分が分かりやすいと思います。↓このように弾くということです。

この部分は全体的な音の動きとして、だんだん高くなってオレンジで囲った音を頂点としてだんだん低くなっています。

ということで、その動きに合わせて、音をだんだん大きくしてだんだん小さくする、ということです。

そうすることで、フレーズとしてのまとまりが生まれます。

一方で、A楽節の方はそれほど大きな音の動きがありません。

それでも、細かく音の動きを捉えて微細な強弱をつけて弾くとよいと考えています。

↓このような感じです。

分かるでしょうか・・。

音の上下の動きに合わせて、音の大きさでも浮き沈みを表現するといった感じです。

ただ、加減がとても難しいですね。

やりすぎると、ぶち切れのメロディーに聞こえてしまいます。

あくまでも、大きなフレーズの中で流れを感じさせるように繊細に強弱をつける

それができると、1つのまとまりとしてきれいに流れるような演奏になります。

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その他の演奏ポイント

ここまで、「春のおとずれ」の演奏ポイントとして、「長いスラーをきれいに弾くには」ということについてまとめてきました。

長いフレーズをきれいに聴かせることで、春のさわやかなイメージを表現できるのではないかと考えています。

その他にも演奏のポイントだなと感じる部分があります。

それを、今回使用した楽譜『『音楽表現練習へのピアノ小曲集 バイエル併用』(シンコーミュージック)に掲載されている著者の小川一朗さんの文章から見ていきます。

「春のおとずれ」は美しくすっきりと描かれた曲調であります。右手の清楚な旋律に合わされる左手の伴奏は終始レガートにきれいにひいて全体を美しくとけ合わせなければなりません。Bでは少しおどけたようなはしゃいだ気分を出そうと旋律は高い方へ跳ね上がって行きます。こうした曲こそよどみなくさらさらとひかないことには折角の曲も生きてきません。

*太字は原文ママ

『音楽表現練習へのピアノ小曲集 バイエル併用』(シンコーミュージック) 「春のおとずれ」楽譜下部に掲載

以下の2つについて書かれていますね。

  • 左手の伴奏はレガートで
  • B楽節おどけた感じをよどみなく

左手の伴奏はレガートで

まず、「左手の伴奏はレガートで」ということですね。

この「春のおとずれ」は、伴奏はすべてアルベルティ・バスの形で動いています。

これが、春が来たウキウキ感や、常に動いていることで疾走感も表現しているなと感じます。

ただこの形、目立ちすぎるとうるさくドタバタした感じになってしまいます。

そのため、

終始レガートにきれいにひいて全体を美しくとけ合わせなければなりません

ということですね。

楽譜にも

il basso sempre legato (低音部を常に滑らかに)

と書かれています。

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B楽節おどけた感じをよどみなく

もうひとつは「B楽節おどけた感じをよどみなく」ということです。

B楽節に入ったところに

poco scherzando (少しおどけて)

と書かれています。

メロディーの音が跳ね上がるように動いていて、大きく上がったところから降りてくるところが、上に書いた4小節のスラーの部分です。

この音の動きがおどけた雰囲気を表していて、春のおとずれに心躍る気持ちを感じさせますね。

この動きを

淀みなくさらさらとひかないことには・・

曲の特徴を表現できないということですね。

4小節にわたるスラーを意識的に弾くことも、大きく関係すると考えます。

春が来たよろこびをさわやかに表現したい

グルリット作曲「春のおとずれ」の演奏ポイントについてまとめてきました。

春が来たよろこびをさわやかに表現したい

そんな風に弾きたい曲だなと思います。

そのために、

  • 長いフレーズをきれいに聴かせること

そして

  • 左手の伴奏を常になめらかに

弾き、メロディーときれいにとけあわせること

  • B楽節のおどけたような音の動きをよどみなく

弾くことが大切だと思っています。

参考になればうれしいです。

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