私の教室では、
自分の知っている曲、弾きたい曲をどんどん弾こう!
ということを大事にしています。
でも、曲を決める際、弾きたい曲がはっきりしている場合はすぐに決まりますが、

知っている曲を弾きたいけれど、「これ」という曲があるわけではない・・
ということも多い。
そうしたときは、定番曲を集めた楽譜集があるといいですよね。
ぱらぱらと中を見ているうちに、知っているけれど思い浮かばなかった、という曲に出会えたりします。
今回は、みんながよく知っているポップス定番曲の楽譜集を紹介します。
『こどもポップス定番20』基本情報

こちらの楽譜集、童謡から人気アニメの主題歌、そして、ジブリやディズニーまで、20曲が収められています。
レベルは「入門」。初心者から弾くことができます。
「ヤマハの楽譜出版」の商品説明には以下のようにあります。
「発表会でポップスを弾きたい!」という声にお応えして、こどもが好きな定番曲をぎゅっと20曲集めました。
ヤマハの楽譜出版『こどもポップス定番20』商品の説明より
(中略)
譜玉が大きく見やすい楽譜で、レッスンや発表会のレパートリー集としておすすめしたい1冊。
(後略)
発表会で弾くことを想定して作られた楽譜集、ということですね。
「入門」でも、それなりに長く、映えるアレンジになっています。
基本情報
まずは、基本情報から。
出版元は、(株)ヤマハミュージックエンターテイメントホールディングス。
2020年8月に出版されています。
今から5年ほど前になりますね。収載されているのは、それまでに世に出ていた音楽、ということになります。
楽譜はピアノ初心者向けに編曲されているわけですが、編曲者は5人の方々です。
多くのピアノアレンジをされている方々で、よくお名前を拝見します。
各曲にある「先生へ」「生徒さんへ」という解説文は、森真奈美さんが担当しています。
『こどもポップス定番20』曲目紹介&楽譜の状況、弾きやすさは?
一番知りたいのは曲目ではないかと思います。
併せて、楽譜の状況や弾きやすさについても紹介します。
曲目紹介 誰でも知っている20曲
それでは、曲目を紹介します。以下の20曲です。
- アンパンマンのマーチ 「それいけ!アンパンマン」より
- 夢をかなえてドラえもん 「ドラえもん」より
- 勇気100% 「忍たま乱太郎」より
- おどるポンポコリン 「ちびまる子ちゃん」より
- ププッとムフッとかいけつダンス 「おしりたんてい」より
- にじのむこうに 「おかあさんといっしょ」より
- パプリカ
- 世界中のこどもたちが
- ビンゴ
- きらきら星
- ドレミのうた 「サウンド・オブ・ミュージック」より
- にじ
- ビリーブ 「生きもの地球紀行」より
- レット・イット・ゴー~ありのままで~ ディズニー映画「アナと雪の女王」より
- ミッキーマウス・マーチ 「ミッキーマウス・クラブ」より
- 小さな世界 東京ディズニーランド®
- 大きな古時計
- ハッピー・バースディ・トゥ・ユー
- となりのトトロ 映画「となりのトトロ」より
- さんぽ 映画「となりのトトロ」より
童謡から日本の有名アニメの主題歌、ジブリやディズニーまで。
「定番」と銘打たれているだけあって、まず知らない曲はないのではないでしょうか。
楽譜の状況 大きさや見やすさは?
この楽譜集は「入門」となっています。
初心者向けということになるので、見やすさはとても重要ですね。
まとめると以下のようになっています。
- サイズ:菊倍判縦
- 1ページの段数:3~4段
- 1段の小節数:2~4小節
- 大譜表の幅:4cm~4.8cm
楽譜サイズは菊倍判の縦。一般的な楽譜集の大きさです。
1ページの段数は、基本は4段。タイトルが入る場合は3段になっています。
1段の小節数は、基本は3小節ですね。
場合によっては2小節や4小節もありますが、5小節になっているところはありません。
大譜表の幅は4cmから4.8cmほどまで。
真ん中に歌詞が書かれています。
加線の音があるなどしても、幅は太くなりますね。
印象としては、とても見やすいです。音符の玉も大きめかと思います。
弾きやすさは?
弾きやすさについても少しまとめます。
- 右手メロディー、左手伴奏の両手奏
- 左右ともに指くぐり等が必要
- 左右ともごく一部に和音あり
- 左手のリズムは8分音符まで
- 曲の長さは2~6ページ
基本的に右手でメロディー、左手で伴奏となっています。
一般の曲(初心者向けのレッスンのための曲ではない)のため、音の動きは大きくなりますね。
指広げ、指くぐり等は当然必要になります。
メロディーに和音はほとんど出てきません。
左手の伴奏部分は、複雑にならないよう工夫されていると感じます。
4分音符、2分音符が多い印象です。細かくても8分音符までになっていますね。
音域はそれほど広くありませんが、指くぐり等が必要になる部分があります。
右手同様、和音はほとんど出てきません。
難易度は「入門」となっていますが、両手奏ができて、指くぐり等をある程度経験している必要がありそうです。
曲の長さは長めだと感じます。
3ページに収められているものが多いですが、長い曲は6ページ。
ページ数は少なくても、リピートのある曲も複数あります。
楽譜が大きいとはいえ、初心者向けとしては長いのではないでしょうか。
発表会で弾くことを想定されていますので、それなりの長さが必要ということですね。
各曲に解説文付き
各曲のタイトルの下に、「先生へ」「生徒さんへ」と分けて解説文があります。
例えば、2曲目「夢をかなえてドラえもん」には、以下のように書かれています。
『こどもポップス定番20』「夢をかなえてドラえもん」解説文より ドレミで歌ったり手でリズムをたたくなどシャッフルのリズムに慣れる練習をレッスンに取り入れてみましょう。
(以下略)
『こどもポップス定番20』「夢をかなえてドラえもん」解説文より ウキウキするような楽しいリズムにのって明るいきもちで演奏しましょう。
(以下略)
練習方法や注意点、注目すべき場所などが具体的に書かれています。
どこに重点を置けばよいのか、とても分かりやすいですね。
「生徒さんへ」は「先生へ」より文字が少し大きく、ふりがながつけられています。
『こどもポップス定番20』まとめ 知っている曲でたくさん弾く経験を!
『こどもポップス定番20』を紹介しました。
誰もが知っている定番曲のそろった、初心者向けの楽譜集です。
収載曲の傾向から考えると、小学生くらいまで向けかなと思われます。
両手奏に入って音域が広がってきたころ、こうした親しみやすい曲で弾く経験をどんどん積んでいく。
気が付いたらレベルが一歩上がってる!
そんな曲集かもしれません。
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