私の教室でも、日々のレッスンの中でメトロノームはよく使います。
お家での練習も、「メトロノームに合わせて弾いてね」ということがあります。
メトロノームはピアノの練習に欠かせないものです。
でも、使うにふさわしい場合と、使わない方がいい場合があります。
それをまとめました。
メトロノームは何のため?
ピアノに限らないと思いますが、楽器の練習でメトロノームを使うことは多いですよね。
必需品と言っていいのでは、と思います。
だから、電子ピアノに付属機能としてついているのでしょうね。
私も、日々のレッスンの中で、そして、自分自身の練習の時もよく使います。
なぜメトロノームを使うのかというと、それは、一定のテンポを保って弾けるようにするため、です。
まずそれが第一の目的です。
レッスンの中での印象では、子どもたちは特に一定のテンポを保つことが難しいように感じます。
だんだん速くなってしまったり、途中で不自然にゆっくりになったり。
ノッて弾いていればいるほど、一曲の中でゆれるゆれる。
難しい部分になるとゆっくりになってしまう、という場合もありますね。
そして、そのことに本人は気づいていない。
そうしたことにならないようにするのが、第一の目的です。
メトロノームはテクニックの練習の時に
メトロノームは、曲の練習の際に使うことはほとんどありません。テクニックのテキストをしているときのみです。
このときは、ほぼずっと使いっぱなし。しっかり合わせて弾いてもらいます。
一定のテンポの中にきちんとリズムを入れていく。
そうすることで、リズムを理解し、正確に指に反映させていけるようにするのが目的です。
レッスンでの子どもたちの様子を見ていると、曲の演奏の中で、二分音符など長めの音が微妙に短かったりすることが多くあります。
一定のテンポに曲を乗せていくのではなく、長い音は「長い」という、なんとなくの感覚でしか弾いてない、という感じです。
だいたいこのくらい、みたいな。
そういうことの修正のためにメトロノームを使います。
曲の練習では使わない でも使う時も
曲の練習の時にメトロノームを使うことはほとんどありません。
音楽は、機械的なチョー正確なテンポの上に成り立っているものではないので。
感覚的に一定のテンポが保てていればいいんです。
曲を心地よく聴かせようとすれば、微妙にテンポは揺れるはずなので。
でも、
- どんどんどんどん速くなってしまう
- 1曲の中で不自然に揺れすぎる
- リズムが乱れている
そして、それを本人が気づいていないときなどは、メトロノームを使います。
あくまでも応急処置としてです。気づいてもらうためです。
本来は、曲の練習に使うべきではないと思っています。
音楽は、一定のテンポに保たれた状態で流れていくから、心地よく聴けるのです。
テンポを揺らす場合でも、根底に流れる一定のテンポの上にあるからこそ、不自然にならない。
でもそれは、「一定のテンポ」に聴こえればいいんです。
機械的なテンポの上に乗っている音楽は、聴いていて心地よいものではないでしょう。
メトロノームをかけながら曲を弾くのは、そうなってしまう危険性があります。
なので、極力使わないようにしています。
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ピアノの練習にメトロノームは必需品!
楽器の練習にメトロノームは必要です。
どんなタイプのものでもいいので、ちゃんと持っていてほしいし、使えるようにしておいてほしい。
(自宅練習用の)電子ピアノについているんだけど、使い方が分からない・・
と言われることが時々あります。
でも、使ってばかりはよくない。音楽的な演奏ができなくなってしまいます。
使うべき時と、使うべきではない時をきちんと分けて、上手に利用しなければいけません。
基本は、テクニックの練習では使う、曲の練習では最小限にする、ということですね。
ぜひうまく使いこなしてください。
(公開日:2016年8月10日 最終更新日:2024年3月8日)
関連記事→リズム感と拍子感についてこちらの記事にまとめています。
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