ピアノ教材はじめの1冊はこれ!あるピアノ講師の独断と偏見によるベスト3【子ども向け編】

ピアノ導入教材
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世の中に数多あるピアノ導入教材。

ここ「音楽室ゆう」にも何冊か常備して、複数の教材を使ってきました。

その中で、私自身が「これは良いなあ」と感じている教材を3冊選びました。

「良い」と思っている点、「いまいち」と思っている点をまとめてみました。

私自身の経験による、個人的な見解です。教材選びの参考の1つになればと思います。

今回は「子ども編」です。小学校入学前後くらいをイメージしています。

1冊目『ピアノひけるよ!ジュニア』

しってるきょくでどんどんひける ピアノひけるよ!ジュニア(1)

まずは、こちら『ピアノひけるよ!ジュニア』です。

『ジュニア』全3巻、『シニア』全3巻の合わせて6巻を経てブルグミュラーへ、という流れになります。

「しってるきょくでどんどんひける」という副題がついていて、子どもたちのよく知っている童謡、唱歌が多く掲載されています。

知らないものも結構多いんだけどね。童謡を知らない子が増えているようなので。

知っている曲を弾ける、という喜びはひとしおの様で、子どもたちには一番人気かな、と感じています。

良いなと思うところ

私自身が良いなと感じているのは

  • 子どもたちの知っている曲が多い
  • 拍子やリズムの進み方がゆっくり

この2点でしょうか。

「知っている曲が多い」というのは、子どもにとってはモチベーションアップにつながります。

知らない曲を弾けるようになるより、知っている曲を弾けるようになる方が、「弾けた!」と実感しやすいですよね。

これって、とても大きなことのように思います。

「拍子やリズムの進み方がゆっくり」というのも、この教材の特徴の一つですね。

第1巻では、出てくる拍子は、4/4拍子と3/4拍子の2つ。音符は、全音符、4分音符、2分音符、付点2分音符の4つ。休符は出てきません。

第3巻まで進んでも、拍子は1巻+2/4拍子。音符は、+8分音符、付点4分音符。休符は全休符、4分休符、2分休符、8分休符です。

また、第1巻はメロディーの左右受け渡しのみ。両手奏が始まるのは2巻からです。

いまいち・・

いまいちかな‥と感じていることは

  • 曲調が単調
  • 黒鍵の出現が遅い

子どもたちが知っている知らないにかかわらず、既成曲を使っているためか、分かりやすくはあるんですが、曲は単調になりがちですよね。

原曲が少々複雑なリズムだったりすると、単純なリズムに変えられたりしています。

2巻から始まる両手奏も、「右手でメロディー左手で伴奏」とはっきり分けられていて、伴奏形は単純です。4分音符ばかり続く、とか。

これを、「分かりやすい」ととらえるのか、「単調」ととらえるのか、というところですね。

また、『ジュニア』となっている全3巻にわたって黒鍵は出てきません

色々な曲調に触れさせたい、という場合、少々物足りない感じです。

関連記事『ピアノひけるよ!ジュニア』の詳しい紹介記事はこちらです。

関連記事『ピアノひけるよ!ジュニア1』をレッスンで実際に使ってみた様子をまとめました。

 

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2冊目『オルガン・ピアノの本』

新版 みんなのオルガン・ピアノの本1

次に挙げるのは、『オルガン・ピアノの本』です。

60年以上にわたって使い続けられてきた、老舗ピアノ教本です。

全4巻で、4巻まで進むとブルグミュラーへ入る、という流れで作られています。

古くからある教材ですが、2015年に新版が出されています。

基本的な内容はそのままに中身が整理され、イラストが今風になったり、サイズが少し大きくなったりしています。

良いなと思うところ

良いなと思っているところは・・

  • 音符が大きい
  • 曲調が豊か
  • 知っている曲も混じっている

音符は大きいです。上に挙げた『ピアノひけるよ!ジュニア』の1.5倍くらいある!

『オルガン・ピアノの本』は、1巻の後半から両手奏が始まりますが、そのころから少し小さくなります。それでも『ピアノひけるよ!ジュニア』より大きいですね。

掲載されている曲は、出版元ヤマハのオリジナルが多くなっていますが(「曲:ヤマハ」となっている)単調な感じではありません

第1巻で出てくる音符は、全音符、4分音符、2分音符、付点2分音符で、『ピアノひけるよ!ジュニア』1巻と同じです。

でも、休符がすぐに登場し、様々な音符の混じるのが早いためか、割とリズミカルに感じます。

子どもたちの知っている童謡なども、ところどころに出てきます。知らない曲ばかりではない、というのも使いやすい所ですね。

いまいち・・・

いまいちなところは・・

  • 音域が広い
  • 後半で両手奏
  • 音がよく飛ぶ

音域は広いです。中央ドから上下に広がりますが、右手ドレミファソ、左手ドシラソまで広がったら一気に5指を移動させて音域をひろげる形です。

指くぐりなどして広げていく方法ではない、ということですね。なので、5指固定で弾くことはできます。

「ふぁのポジション」「らのポジション」といった書き方になっていますが、それは「ヘ長調」「イ短調」ということ。

黒鍵は使いませんが、楽譜に調号が書かれ、調性への道筋になっています。

楽譜と鍵盤の位置関係の把握が少々難しい、といえるかもしれません。

『オルガン・ピアノの本』は、全4巻でブルグミュラーへ入ります。ということから考えても、進み方は少々早めです。第1巻の後半から両手奏が始まります。

左手は伴奏、とは単純には言えません。基本的にはそうですが、メロディーの一部を担っていたり、対旋律として動いていたりして、けっこう複雑です。

出てくる音符の種類は少ないので、リズムは難しくないですが、音が飛んでいることも多いので、指の動きはなかなか大変。

こうしたことからも、オーソドックスな曲調ではありますが、単調な感じではないですね。

関連記事『オルガン・ピアノの本』の詳しい紹介記事はこちらです。

 

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3冊目『ピアノランド』

ピアノランド(1) せんせいといっしょにうたってひける

最後に挙げるのは、『ピアノランド』です。

すべての曲が、著者である樹原涼子さん作曲のオリジナルで、楽典的な説明を一切省いた「曲集」の形で作られています。

全5巻あり、5巻終了で「バイエル終了程度」となっています。

良いなと思うところ

この教材の良いなと思っているところは

  • 曲がバラエティーに富んでいる
  • すべて8小節(第1巻)
  • 「理屈は後」という考え方

上にも書いたように、曲はすべて著者によるオリジナルですが、とてもバラエティーに富んでいます

はじめて見たとき、こんなに少ない音でよくこんな豊かな曲が!と驚いた。

子どもたちの日々の生活からヒントを得ている感じで、子どもたちの好きそうなものがテーマになった曲満載です。

1曲はすべて8小節で収められています。後半に行くとリピート記号が付き、その通り弾くと16小節になりますね。長すぎず短すぎずではないでしょうか。

音符や記号の説明といった、楽典的な内容は書かれていません。「まずは曲を楽しむ」という考え方にも共感します。

いまいち・・・

いまいちかな・・と感じているところは

  • 6/8拍子の出現が早い

このことに限る、という感じです。

第1巻の終わりに3曲続けて出てきます。

全く難なく進んだ子もいますが、ここでつまづいてしまう子がこれまで何人かいました。

拍子の取り方が少々違うので、うまく乗れないという感じですね。

導入教材の第1巻で6/8拍子が出てくるって、あんまりないよね。っていうか、まずないんじゃないかと・・

1巻はすべてメロディーを両手で受け渡す形です(ごく一部両手で弾く部分がありますが)。

音の並びもそれほど複雑ではなく、できるだけ隣り合った音で弾いていけるように工夫されていると感じます。

私の側からするといい曲ばかりなのですが、すべてオリジナル曲のため知っている曲は1曲もないということになります。

この辺りは、子どもたちにとってはどうかな‥

関連記事『ピアノランド』を詳しい紹介記事はこちら。

関連記事『ピアノランド①』をレッスンで実際に使ってみた様子をまとめました。

ピアノ教材「良い」も「いまいち」も考え方次第

『ピアノひけるよ!ジュニア』『オルガン・ピアノの本』『ピアノランド』の3冊について、簡単にまとめました。

実際に使ったことがある中では、この3つが今のところの私の一押しピアノ教材です。

今回は、「良いと思うところ」「いまいちと思うところ」という視点でまとめてみました。

でも、これはあくまで私自身の捉え方です。

また、実際に使う子どもたちにとってはどうか、ということもあります。

私自身は、

色々は雰囲気の曲を経験してほしい

ということをまず大事に考えたい、という思いがあり、そのことと子どもたちの弾く力や好みなどを考えて、子どもたちの意見を聞いて教材を決めています。

私自身は良いなと思っていても、子どもたちにとってはどうか・・。いまいちだなと思う部分をどう補うか・・。

途中で教材を変えることもままあります。

今は本当にたくさんの導入教材がありますよね。使ったことは無いけれどよさそうだなと思っているもの、全く内容を知らないもの、たくさんあります。

教材研究は尽きないな・・と思います。

こっちの方がよさそう、というものを見つけたら、またこの記事書き直します。

 

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