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小学生から使える音楽辞典のおすすめ『形から引ける音楽記号辞典』大人だって使えます!

音楽関連本の紹介

ピアノのレッスンでは必ず必要になる「音楽記号・用語」の意味を知ること。

レッスンに来る子どもたちに、

「自分で辞書を引く」

というひと手間を持たせることで、印象に残してほしいと考え、子ども向けの音楽辞典を探しました。

色々見て選んだのがこちら!

『形から引ける音楽記号辞典』

”ジュニア版”と明記されていて、子ども向けだということですね。

でも、中身を詳しく見てみると、大人だって十分に使えます!

どんな内容か、以下に詳しくまとめます。

『形から引ける音楽記号辞典』使いやすい工夫いろいろ

ジュニア版 ありそうでなかった 形から引ける音楽記号辞典

この辞典、子どもが使いやすい工夫がいろいろとされているな、という印象です。

私が感じたのは、以下のこと。

  • 10項目の色分け表示
  • 1ページに1記号の解説(基本)
  • フリガナ付き(全部ではない)
  • 分かりやすい言葉づかい
  • 読み方からも引ける

一つ一つまとめていきます。

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10項目の色分け表示

まずは、「10項目色分け表示」になっているのが、本書の大きな特徴ですね。

タイトルにもなっている「形から引ける」ということとも、大いに関係しています。

本書をめくると「はじめに」の次に「この本の使い方」というページがあります。

そこに楽譜の例が載せられていて、例えば、音符を緑色の〇で囲って1⃣と書かれています。

つまり、これは「緑色になっている1⃣の項目にあるよ」、ということですね。

調べたい記号が楽譜のどこに書かれているのか、を確認して、どの項目を見ていけばいいのかの見当をつけて調べることができます。

その項目が以下の10に色分けされています。(見た目何色?という微妙な色もあって・・私の判断で色を書きました)

10項目と色分け
  1. 音符・休符(緑)
  2. 音部記号(赤)
  3. 拍子記号(青)
  4. 変化記号(オレンジ)
  5. 強弱記号(黄緑)
  6. 速度記号(ピンク)
  7. 反復記号(水色)
  8. 奏法に関する記号(黄) 
  9. 発想記号(紫)
  10. その他(茶)・・他の記号に加えて意味を表したりするものなど

「記号」とひと言で言っても膨大な量があるわけで、それを一つ一つ探していかなければいけないのではとっても大変!

これは3⃣の拍子記号なんだな

これは9⃣の発想記号なんだな

と分かってから、その部分のみを見ていく。

効率よく調べられますね。

そして、色分けされているからなお探しやすいですね。

各ページの端に10の色が付けられていて、本を閉じた状態でもどの色がどのページにあるのかが分かるようになっています。

例えば国語辞典で、あ行、か行などがすぐ分かるようになっているのと同じですね。

1ページに1記号の解説(ページの状況について)

では、実際に調べたものがページでどのように表示されているか、ということですが・・

印象としては、とても見やすくなっていると思います。

基本的に1ページに1記号となっていますが、1ページに2つの記号が書かれている場合もあります。

これは、ほぼ同じ意味の記号だったり、少しだけ意味が違うなど関連のあるものを1ページに収めているという形です。

ページ内の配置は以下のようになっています。

  • 上部に記号とその読み
  • その下に意味と解説
  • さらに下に参照や参考譜例
  • その他は余白や挿絵、豆知識解説など

ページの上部に記号とその読み方、どこの国の言葉か、が書かれています。

それが1ページの1/4位を占めています。大きいですよね。

その下に「意味」が太字で書かれ、さらに「解説」があります。

「解説」には、なぜこういう記号になったのか、どのように演奏すればよいのか、別の言い方、解釈など、その記号ごとに様々なことが書かれています。

意味さえ分かればとりあえずはいいのだけれど、知っておくとより演奏が深まる。

そんな内容ですね。

また、「参照」として関連ページが書かれていたり、「参考譜例」が載せられていたりします。

さらに、表紙に載っているモーツアルト風の人物が、所々吹き出しで豆知識の解説をしています。

ページの背景は白なのですが、記号の囲みや背景色、「参照」などの囲み文字はその項目の色になっています。

これも一つの工夫だなと感じます。

挿絵も多いですね。でも邪魔にならない感じです。

情報量はそこそこ多いと思うのですが、整理されているせいか、ごちゃごちゃ感はなく見やすいです。

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フリガナ付き(全部ではない)

漢字にはフリガナがついています。子ども向けなので!

でも、漢字すべてではないので、小さな子には読めない字もありますね。

本書の「はじめに」に、

小学校中学年から習う漢字や音楽用語には読み仮名をつけました。

本書「はじめに」より

とあります。

学校で辞書の引き方を学ぶのは小学校3年生なので、そのあたりを基準にしているかもしれません。

発行元の本書紹介ページにも、「小学生から使える」とあります。

分かりやすい言葉づかい

言葉づかいについては、本書「はじめに」に以下のようにあります。

音楽を学びはじめたばかりの子どもたちにもわかりやすいように、やさしい言葉を選び・・

本書「はじめに」より

実際に読んでみても、分かりやすい言い回しになっているなと感じます。

でも、大人が読んでも違和感はありません

漢字のフリガナが小学校中学年に習うものを基準にしているということで、文章もそれなりのきちんとしたものなっています。

というところから、あまりに小さい子向けではないということですね。

読み方からも引ける

「形から引ける」というのがこの辞典のウリではありますが、読み方からも引けるようになっています。

読み方しか分からないから記号の形が知りたい、ということもありますよね。

一番最後に五十音順の索引が載せられています。

索引には、読みと記号、そして肝心のページが書かれているわけですが、ページは10項目の色分けがされています。

どの種類の記号なのかが分かるようになっているということですね。

『形から引ける音楽記号辞典』掲載語数は?

子ども向けだとあまり載っていないのかな?という印象を持つかもしれません。

発行元の本書紹介ページには、「音楽記号・用語を約200語収録!」と書かれています。

実際には・・・10の色分けごとに数えてみました!

掲載語数
  1. 音符・記号(緑):21
  2. 音部記号(赤):3
  3. 拍子記号(青):11
  4. 変化記号(オレンジ):5
  5. 強弱記号(黄緑):17(うち1つは強弱記号比較一覧表)
  6. 速度記号(ピンク):49(うち1つは速度比較一覧表)
  7. 反復記号(水色):14
  8. 奏法に関する記号(黄):55
  9. 発想記号(紫):52
  10. その他(茶):16

以上で合計243になりますね。

他に、「楽器名略記/国別楽器一覧表」に54の言葉が。

「作品番号」のページに4つの作品番号表示の説明があります。

本書の紹介ページには以下のようにあります。

音楽記号・用語は、音楽教室などで使っている教材から特によく出てくるものを選んでいます。

ヤマハの楽譜出版 本書の紹介ページより

音楽を学ぶなら、ぜひ知っておいてほしい語を選んだということですね。

これだけ載せられていれば十分ではないでしょうか。

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『形から引ける音楽記号辞典』まとめ 大人だって十分使える!

今回は、子ども向けの音楽辞典『形から引ける音楽記号辞典』についてまとめましたが、いかがでしょう。

これ、大人も十分に使えると思いませんか?

音楽を専門的に学んでいるような人には物足りないかもしれませんが、大人になってから音楽を始めた初心者の方の、初めての音楽辞典としてもぴったりではないかと思います。

実際、Amazonのレビューを見ても、「大人だって使えます!」という声が多いですね。

A5という大きさで、辞典なので厚みもあり、持ち運ぶには少々かさばるかもしれません。

でも、自宅練習のお供にとても重宝するのではないでしょうか。

おすすめです!

(公開日:2022年11月11日 最終更新日:2024年9月11日)

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