楽譜からリズムを正確に読み取っていくことも、楽譜を読むうえで欠かせないことですね。
音符の音を読むのと同時にリズムも分かる、というのが理想。というか、そうでなければ「楽譜を読める」とは言いません。
今回は、付点4分音符と付点8分音符、2つの付点音符のリズムの読み方についてまとめました。
付点音符を読むには、ちょっとしたコツがあります。
- 付点4分音符、付点8分音符とは?音の長さをきちんと理解しよう!
- 付点4分音符を含むリズムの読み方「タ~ンカのリズム」と覚えてしまおう!
- 付点8分音符を含むリズムの読み方「タッカのリズム」と覚えてしまおう!
「付点音符」って何?
まずは、付点音符の説明から始めます。
⇩例えばこれ。「付点4分音符」ですね。

⇩それからこちら。「付点8分音符」です。

要するに、普通の音符に点が付いているわけですね。だから「付点」。
他にもありますが、今回はこの2つについて話を進めていきます。
「付点音符」の長さ
よくよく見る普通の音符に点がついている「付点音符」。点がついている分、のばす長さは長くなります。
どれだけ長くなるかには法則があります。それは・・
点の付かない音符の半分の長さ分長くなる
ということ。
つまり、

ということです。
付点4分音符のリズム +8分音符で「タ~ンカ」
それでは、いよいよ「付点音符の混じったリズム」の読み方をまとめていきます。
まずは「付点4分音符」。こちらの説明から始めていきます。
⇩これです。

1拍で分けられない!「付点4分音符」
リズムを読むときに重要なのは「拍子」です。
こちら⇩の記事で、「1拍ずつに分けて考えると分かりやすい」ということを書きました。
関連記事→「拍子」についても説明しています。
ごくごく普通によくある拍子「4/4拍子」は、4分音符♩を1拍に数えます。
でも、付点4分音符は4分音符より長い!1拍で分けられない!
というところで、ちょっと難しく感じてしまうんですよね。
で、どうするかというと・・
4分音符2つ分「2拍」になるように音符を足す
4分音符の次に長い「付点ではない」音符は、2分音符です。
⇩これです。

4分音符2つ分の長さになる、この「2分音符」。この中にはまるように考えていきます。
上で説明したように、付点4分音符は♩+♪の長さになります。
これを4分音符2つ分の長さにするは、あと♪1つ分足りません。
つまり、あと♪を1つプラスすれば、ピッタリ2拍にはまるわけです。
⇩こういうことになりますね。

この「付点4分音符」+「8分音符」のリズムを、セットで覚えてしまうとよいです。
⇩これで1セット。

「タ~ンカ」のリズムと言ったりします。
⇩リズムの取り方を、ちょっと動画に撮ってみました。
いろいろあります「タ~ンカ(付点4分音符+8分音符)」のリズムの曲
このリズム、とてもよく出てきます。
例えば・・

「ロンドン橋」ですね。〽ロ~ンド橋落ちる~の「ロ~ンド」の部分がこのリズムです。
他には、〽メ~リさんのひつじ~の「メ~リ」の部分とか。〽で~んでん む~しむし か~たつむり~の「で~ん」「む~し」「か~た」もそうですね。
2拍でキッチリ分けられる「タ~ンカ」のリズムとして、2つをセットで覚えてしまうと分かりやすいですね。
付点8分音符のリズム +16分音符で「タッカ」
次に、「付点8分音符」についてです。
⇩これですね。

1拍よりも短い!「付点8分音符」
先ほど説明した「付点4分音符」は、1拍よりも長くなるため、1拍で分けられない!どうすれば・・ということでした。
今度は、1拍より短い!どうすれば・・という状況です。
それには、
ちょうど1拍になるように音符を足す
上で説明したように、「付点8分音符」は、⇩こういうことです。


は「16分音符」。16分音符2つで♪1つと同じ長さになります。
なので、「16分音符」をもう1つ加えれば、♩1つ分の長さになり、ピッタリ1拍になります。
⇩こういうこと。

「付点8分音符」+「16分音符」はつなげて書くのが普通です。
⇩こうなります。

「付点8分音符」+「16分音符」のリズムだらけですね。 アメリカ民謡「ともだち讃歌」の一部です。
この「付点8分音符」+「16分音符」2つでセットとして覚えてしまいます。「タッカ」のリズムと言ったりしますね。
上の楽譜は4/4拍子。ちょうど1拍分(4分音符1個分)になる「タッカ」が1小節に4つありますね。
⇩このリズムについても動画を撮ってみました。
付点音符のリズムまとめ 不足を補ってセットで覚える
付点4分音符、付点8分音符のリズムについてまとめてきました。
付点音符を含むリズムは少し読むのが難しいですが、まずは、上に挙げたような形で2つの音符をセットにして1つのリズムとして覚えてしまうとよいのではないかと思います。
もちろん、点が付くと長さがどうなるのか、といった意味をしっかり理解したうえで、ですが。
リズムを読むときは、拍子に分けて考える、というのがまずは基本です。
4/4拍子なら4つに。4/3拍子なら3つに。といった具合。
楽譜も、特に初心者用の楽譜は、1拍ずつ分けられるように書いてあるのが普通です。
「タッカ」を1つでつなげて書くのもそういうことですね。
ということからも、音符をひとつひとつバラバラに見るのではなく、1拍(あるいは2拍)になるのはどこまでなのか、という視点でとらえることが大事かなと思います。
そうすると、もっと複雑なリズムも読みやすくなるのではないかと思います。
(公開日:2020年3月3日 最終更新日:2023年1月20日)
⇩こちらにもリズムの読み方について書いています。
⇩リズムの読み方について、有料記事にて詳しく解説しています。

リズムの読み方”キホンのキ”「拍子」を理解して楽に読む方法
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