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音楽って何だろう・・?音楽に携わる身として根本を考えてみた

私の考え
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世の中には音楽があふれています。

どこのお店に入っても、BGMが流れています。TVのニュースでさえ、BGM付きのことが多いですよね。

TVの歌番組は一昔前より少なくなったとはいえ、今をときめく人気歌手によって多くの歌が生まれています。

そして、世の中の人みんなが「音楽好き」・・とみなされている傾向が。

そもそも「音楽」って何?

ちょっと考えてみました。

 

「音楽」って何?

そもそも音楽とは何なんでしょう。

大辞林 第三版の解説

おんがく【音楽】

① 音による芸術。時間の進行の中で、一定の法則に基づいた音を組み合わせて、人の聴覚に訴える美を表現する。

引用元:コトバンク より

いろいろな辞典による、いろいろな解説があった中で、上記が一番わかりやすいなと思って、挙げてみました。

他には、「精神の表現」や「心的な働きがある」、「社会的な機能を果たす」といった表現もあり、人間の生活や文化との深いかかわりを感じさせます。

事実、世界中に様々な民族がありますが、音楽を持たない民族は無いようです。

音楽の起源

「36000年前(旧石器時代後期)の笛」が出土していて、そのころには音楽(らしきもの?)が存在したようです。

音楽によって集団の結束を強くし、団結して事に当たるようになったので、今の人類は繁栄した、という見方をする研究者もいるようです。

しかし、音楽はどのように生まれたか、ということに関しては、様々な説が唱えられ、いまだ明確にはなっていないようです。

20世紀に入って、民族音楽の研究者ザックスが、最も原初的な段階のものとして、以下の二つを挙げています。

  • 抑揚をつけて言葉を唱えることから始まった「言語起源的」様式
  • 形にとらわれず感情をほとばしらせる「感情起源的」様式

そして、この二つが混じりあい、より高度に洗練された「旋律起源的」様式へと発展した、としています。

そもそも音楽を「芸術」と捉えるようになるのはかなり新しい時代になってからで、それまではもっと実用的な目的のものが主であったようです。

つまり、下記のようなことです。

  • 魔術的・呪術的な機能
  • 宗教儀式との結びつき
  • 労働促進の機能
  • 信号伝達の機能
  • 求愛の機能
  • 精神修養や教育的な機能

参考文献:『はじめての音楽史』(音楽之友社) 「序章 人間と音楽 音楽の起源」

現代は芸術作品としての音楽があふれていて、「音楽」というとそれぞれ題名のつけられた楽曲のことを思い浮かべます。

でも、そもそもの音楽はもっともっと生活に直結した、日々の営みに直接関係してくることだということですね。

人間社会をスムーズに動かしていくために、必要があって生まれてきた。

そんな風にも思えます。

でも、現代においてもそういう部分はありますよね。

讃美歌や仏教の声明など宗教儀式としての音楽は存在しますし、校歌や社歌といったものは、「労働促進」や「教育的機能」などに関連付けられそうです。

 

赤ちゃんは音楽が好き

赤ちゃんは音楽が好きです。これは、私の経験上からそう考えています。

以前、小児病棟で入院している子どもたちの保育をする仕事をしていたことがあります。

「医療保育士」とか「病棟保育士」とか言われるものです。

私が勤務していた病棟は、先天性の疾患を持つ赤ちゃんがとても多く、日々かかわりを持っていました。

生まれて数日から数か月という、本当に「赤ちゃん」ですし、様々な医療的な管につながれてしまっているのでできることは限られます。

なので、歌をよく歌いました。

始めはいろいろと話しかけるなどするのですが、だんだん話すこともなくなり歌をうたうことに。

すると、その反応は明らかにそれまでと変わります。

ごそごそと集中しない様子だったのが、ハッとした感じでこちらを見、そして、じ~っと見続けます。

視線は私の口元で、その動きを見ているようでした。聴こえてくるメロディーとリンクさせているのかな、という様子でした。

ずっと歌っていると、そのうち飽きてくるのか、またごそごそし出すのですが、歌い始めたときの変化が大きく、とても印象に残っています。

赤ちゃんは音楽を知っている

実は、赤ちゃんはメロディーをきちんと「メロディー」と捉える力がある、と考えられています。

単なる音の羅列ではなく、まとまりとして聴いている、ということです。

生後6か月の赤ちゃんは、童謡などのある一つのメロディーを、楽器や音の高さを変えて演奏しても、同じメロディーだと認識している、という研究結果があります。

参考文献:赤ちゃん学カフェ〈2009 vol.2〉(日本赤ちゃん学会編 ひとなる書房)より 特集2「赤ちゃんと音楽」

音楽を「音楽」と捉える力をすでに備えている、ということですね。

生後6か月くらいになると、音楽が聴こえるとノリノリで体を動かしたりする子が出てくるかな、と思います。

そして、1歳を過ぎる頃になると歌らしきものを歌い出し、2歳のころには全身を使って踊ります。

「音楽の概念」なんて、もちろんないような小さなころから、音楽に反応する。

なんだかとても不思議に感じます。

 

人間には音楽が必要・・でも

こうして音楽についてみてくると、

音楽は、人間が人間であることの一つの証・・必然として生まれてきた・・

人間の存在そのものと、深く深く関係している、という気がしてきます。

音楽は、人間にとって必要なものではないかな、と思えます。

けれど、その場合の音楽は、芸術作品としてのものではなく、もっと広い意味の、原初的な意味においてです。

そういう意味で、人間とは、切っても切れない関係にある。音楽とはそういうものなのかなと思います。

 

一方で、「音楽は嫌い」という人も、少なからずいますよね。

音楽を「芸術作品」としてとらえた場合、好き嫌いがあるのは当然だと思います。

「音楽?興味ない」ということだって全く不思議ではありません。

「音楽が嫌い」という理由は様々だと思いますが、そのことを否定するつもりはありません。

むしろ、そのことをきちんととらえておかなければ、独りよがりな考えに陥ってしまいます。

自分のやっていることはスバラシ~~・・みたいな勘違いとか。

音楽が好きで、音楽に携わっているからこそ、「そうでない人もいるし、いて当然だ」ということを知る。

これは、とても大事なことだと思います。

 

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