ピアノ教室生徒が辞める 先生としての気持ちの整理と送り出し方

先生の仕事

年度替わりが近づくと増えてくる、生徒からの「ピアノ辞めます」という申し出。

私の教室でも、これまで何度もありました。

そんなお話があった時の、私の気持ちの整理の仕方、送り出し方について書いてみます。

「ピアノ辞めちゃうんだ‥」失恋でもしたような気分・・・

教室の生徒からの「ピアノ辞めます」。

この言葉は、指導者にとってはやっぱりとっても悲しいことです。

理由はいろいろあるでしょう。

どんな理由であれ、悲しい、さみしいことです。

収入が減る。

現実問題としてはそういう重大事項があるんですが、ホントに不思議なくらいそんなことは忘れてる。

毎週のように決まった時間に顔を合わせていたこの子、もう来ないんだ・・

そう思うと、胸にぽっかり穴が開いたような・・・

これまでの日々が走馬灯のように流れ・・・

って、失恋か!!

と突っ込まれそうですが、冗談抜きで、失恋でもしたような気分になるんです。

でもね、これはそれだけ真剣に指導をしてきたってこと。

いい加減なことはしてこなかったってこと。

もしかしたら、その子や親御さんにはそう思われていないのかもしれません。

自己満足だったのかもしれません。

でも、自分の気持ちとしてはそうなんです!

まずはそこには自信を持とう。

振り返りや見直しや反省はそのあと!

この胸のもやもやをどう処理しよう・・と思ってしまいますが、私の気持ちの整理の仕方はこんな感じです。

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生徒からの「辞めます」という申し出、引き止めはしません

退会したい旨のお話があった時、基本的にはお引き止めしません。

それぞれの、様々なお考えあってのことなので。

金銭的な部分にも大きく関与している教室運営者の側が、あれこれ口を出すことではない

と考えています。

理由も、お話しいただけないのなら、あえてこちらからはお聞きしません。

「本人の気持ちがピアノへ向かなくなった」

そういうことであれば、それこそ、こちらからお話をする理由がありません。

ピアノを含め、習い事は本人の「やりたい」という気持ちが一番大事。

それがなくなってしまったのに続ける必要は、そもそも無い、と思っています。

そういう気持ちになってしまった原因は、もしかしたら私の側にあるかもしれません。

それは、私自身の問題です。

これまでの指導内容等を振り返って、反省する部分は反省し、謙虚に受け止め、今後のレッスンに活かしていくことです。

関連記事ピアノを辞める理由についてこちらの記事にまとめています。

もし「ホントは辞めたくないんだけど・・」なら

退会の理由が、ピアノではないところにあるのだとしたら。

例えば、ありがちなのが「中学(高校)入学で忙しくなるので」ということでしょうか。

両立は難しい、と考えてしまう、ということですね。

そうしたときには、まだ考える余地があるのではないか、と思っています。

もちろん、本人の「ピアノは続けたいのだけど」が前提にあってのことです。

そうであれば、ピアノを完全に辞めるのではなく、学校生活と両立させたレッスン方法を提案します。

実際、中学入学を機に大きくレッスン内容や形態を変えて続けるという子は多いです。

親御さんは、「ピアノはそろそろ辞めてもいいのでは」と思っている。

でも、本人は「ピアノは辞めない」というはっきりした意思を持っていた、というケースです。

関連記事学校生活とピアノとの両立について、こちらの記事にもまとめています。

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生徒が辞める、最後のレッスンで伝えたいこと

私の教室でも、これまで辞めていった子は何人もいます。

最後のレッスンの時には、きちんとご挨拶をしなければいけませんね。

私はお手紙を渡すようにしています。

ここを選び、通ってくださったことへのお礼。

至らなかったこともあったかもしれない。

そうしたことのお詫び。

そして、さらに伝えたいことが・・

レッスンで身に付けたことは何か

何年かレッスンを続けてこられているなら、きちんと身に付いた具体的な事柄があります。

無ければ、それは指導者側の怠慢以外の何物でもないですよね。

例えば、

こういう曲をこんな風にステキに弾けるようになった。

楽典のワークをとてもがんばっていてしっかりと身に付けられた。

など。

その子の様子や変化で感じていたことを伝えるようにしています。

これからも音楽に親しむ人生を

そして、もう一つ、というか最も伝えたいこと。それは・・

音楽がそばにある人生はきっと豊かです。どんな形であれ、ここでの経験を糧に、これからもどうぞ音楽に親しむ人生を歩んでほしい。

一番伝えたいのはこの事です。

こうなってくれることが、私の最大の望みであり、喜びです。

私は、音楽が好きで、「ピアノを弾く」という形で音楽に親しむことができることをとても幸せだと思っています。

聴くだけではなく、能動的な方法で音楽を楽しむ人が増えれば・・

そんな気持ちで、教室をやっています。

なので、そういう思いをきちんと伝えてお別れしたい。

そしてまたいつの日か、ピアノ再開、という形で会えたら、最高にうれしいですよね!

(公開日:2017年3月8日 最終更新日:2024年2月2日)

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