ピアノ講師自身のためのレッスンノート「レッスン記録」 その内容と書く理由

先生の仕事

「レッスンノート」というと、一般的には、レッスンに来ている生徒のために、その日のレッスン内容や自宅練習の方法などを記すものですね。

それとは別に、先生自身が自分のために記録しているノートのことについてまとめてみようと思います。

普通何と呼ぶの・・?という状態だったので、「レッスン記録」としました。

私も付けているのですが、何をどんなふうに記録しているのか書いてみます。

 ピアノ講師用レッスンノート「レッスン記録」に書く内容

私は、レッスン記録を生徒一人一人について毎回書いています。

A5のルーズリーフ1枚(2~3枚になることもありますが)に一人。バインダーに綴じて一人分ずつ管理しています。

書いている内容は次のようなもの

  • 日付け
  • レッスンの回数
  • テキストごとのレッスン内容
  • 自宅練習の内容(つまり宿題)
  • その他

日付は、レッスンをしたその日の日にちですね。

レッスンの回数は、年度の始め4月からの回数とその生徒がレッスンを始めてからの通算。

そして、レッスンを始めた月をその生徒の1年の区切りと考えて何回目か、ということも。

 

例えば今11月とすると、9月からレッスンを始めた生徒の場合、9月をその生徒の切り替え月として、9月~11月までの回数ということ。

つまり、3つの数字が並ぶことになります。

そして、テキストごとのレッスン内容。

これがメインですね。

テキストを3冊使っているのなら、それぞれのページや曲名、やったことを記録します。

宿題はそれぞれについて出すことになるので、その部分に一緒に書いています。

その他というのは、保護者の方からお話があったこと、次回までに準備すること、伝えなければいけないこと、などなど・・。

何かあった時に随時書いておきます。

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かなり細かく付ける派です

レッスン記録は先生自身のためのものなので、ご本人がわかりやすいようにつければよいですね。

ピアノ指導者としての経験値も関係してくるかもしれませんし、それにどれだけ時間をかけられるか、ということもあると思いますし。

なので、備忘録としてやったことをササっとメモしておく程度、という先生もいれば、とても細かく付ける先生もいれば・・いろいろだと思います。

私は、わりと細かく付ける方ではないかな。

「こういうアプローチをしたら最初どんな感じで、でもこんな風になって、こうなった」

ということまで書いています。

自分がどんな言葉で伝えたか、生徒からはどんな返事が返ってきたか、セリフまで書いたりします。

言葉の使い方ひとつで伝わり方が変わったり、微妙な言い回しの違いで気持ちを感じたりするものだと思うので。

「こういう言葉を使ってこういう雰囲気で話した」という記録は、後々役に立ったりするんですよね。

特に障碍を持つ子のレッスンでは、その子の行動や表情から感情を読み取り、理解を深めるということが多分に必要になる場合があります。

なので、一人の1回分の記録が2枚3枚にわたることもままあります。

読み返さなければ意味がない

レッスン記録は読み返さなければ意味はありません。細かく付けている場合は特にだと思います。

何のために細かく付けているのか。

それは、以前との違いを把握するためです。

同じことの説明でも「以前はこれだけ詳しく伝えなければわからなかったのに、今回は一言言っただけで分かった」というような変化を知っておくためです。

それは、この生徒の理解度が上がった、成長した、ということの発見になります。

そうなると、今後のアプローチの仕方も変わってくることになりますし、レッスン方針の変換にもつながりますね。

読み返すということに関しては、実はなかなかできていないなと感じていることです。

つい、前回と今回といった短い間隔での読み返しになりがちです。

悩んでいたりすると、大きな目で捉えようと、遡ってず~~っと読み返したりするんですが。

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レッスン記録を元に「1年間のまとめ」を書いています

私の教室では、レッスンが1年経過するごとに、「1年間のまとめ」としてこの1年の経過と次年の方針をまとめて一人一人にお渡ししています。

この作成にレッスン記録が大いに役立っています。

書類を作るのに役に立つということだけではなく、私自身の指導の振り返りにもなっているわけです。

レッスン1回分ずつをじっくり読み返し、これは良かったけどこれはまずかった・・など、いろいろ考え、反省させられます。

なかなか大変ではありますが、大事な作業だなと感じています。

関連記事「1年間のまとめ」についてはこちらの記事に書いています。

話したことには責任がある~レッスン記録をつけるきっかけ

レッスン記録をきちんとつけなければ、と考えるのには、一つの大きな原点となっていることがあります。

それは、私が生徒だったころ、先生が毎回のレッスンで同じことを何度も話されたり、または、前回と全く正反対のことを言われたり、という経験があったからです。

「同じことを何度も」というのは、レッスンや教室に関わるお知らせのようなことなので、話したかどうか忘れちゃうということはあるのかな、とさほど気にしていませんでした。

生徒数の多い教室でしたし、レッスン頻度も、月に1,2回という感じでしたし。

でも、「前回と反対のこと」というのは指導内容です。

曲の捉え方ということに関して、全く正反対のことを言われてしまいました。

これは、前回話したかどうか忘れちゃった、という問題とは意味が違います。

先生はこの曲のことをきちんと理解していない、考えていない。

ひいては、私のレッスンは重きを置かれていない、ということか。

不信感の塊になってしまいましたね・・

この経験が、「記録をつけなければいけない」という思いになっています。

生徒に何を話したのか。それには責任を持たなければいけない。

でも、忘れてしまうということはあるかもしれない。だから、きちんと記録をとっておかなければ。

ということで、今に至ります。

今、私と同じような経験をしてしまっている子はいないだろうか・・いないと思うんだけど・・。

自分に厳しくあるために、記録をきちんと取り続けていこうと思います。

(公開日:2017年11月30日 最終更新日:2023年1月13日)

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