先日終了した、ここ「音楽室ゆう」の発表会。ピアノ講師である私も演奏しました。
発表会での「講師演奏」については、演奏される先生されない先生、いろいろな考えがありますね。
でも、私はやっぱり、やるべきではないか、と思っています。
それはなぜか。そして、どんな曲をどんな考えで弾いているか。
その辺りをちょっとまとめてみました。
自分のピアノ教室の発表会、毎回講師演奏をしています
ここ「音楽室ゆう」の発表会では、毎回いわゆる「講師演奏」をしています。
ただただ単純に、「子どもたちに弾かせるんだから私も弾かないと」思ったから演奏することにしました。
ピアノの先生が、こういう時に弾かないっていうのもなぁ・・・
という感じです。
大人になってから師事していた先生は、毎回必ず最後に演奏されていました。
でも、子どものころ習っていた先生は・・何人かに付きましたが、演奏を聴いた記憶がない・・。
う~ん、自分が意識していなかっただけかな?
っていうか、結局子どもって、先生が弾いたかどうかってあまり気にしないのかな・・。
今回演奏した曲は?
今回は、フォーレの「シシリエンヌ」を弾きました。
この曲にした理由は・・・
- 好きだから
- 適度な長さ
- 雰囲気が会場に合っている
ということです。
まず第一の理由は「好きな曲だから」です。何弾こうかなと楽譜を見ていて、「おおっこれにしよう!」と思いました。
そして、会場が音楽練習室といったそれほど広くない一室。なので、派手な大曲は合わないなぁ、引かれちゃうかも、と思いました。
「シシリエンヌ」は長さが4分程度。そして、ゆったりとして情緒のある曲。そこが決め手になりました。
あと、あまりクラシック音楽に詳しくなくても、知っている、聴いたことある、という人は多いかも、と思ったというのもあります。
お子さんをピアノレッスンに通わせていても、親御さん方は必ずしもクラシック音楽をよく聴くというわけではありません。
なので、ある程度知られていて、聴きやすいものがいいのでは、と考えています。
たとえ指導者の演奏とはいえ、「こんな難曲が弾けるんです!」アピールではなく、「お楽しみください」という感じが大事では、と思っています。
これまでに弾いたのはこんな曲
過去に弾いたのは、こんな曲です。(2018年までの全6回の発表会の演奏曲です)
- チャイコフスキー「クリスマス」
- ポルディーニ「踊る人形」(バイオリン編曲版をさらにピアノ編曲したもの)
- アナ雪の「Let It Go~ありのままで~」ピアノアレンジ
- ガーシュイン「3つの前奏曲」1番
- 信長貴富「マーマレードおばさんの大きな鍋」
一番反応が良かったのは、やっぱ「アナ雪」かな。
でも、これからはクラシック曲中心で行こうと思っています。なので今回は「シシリエンヌ」。
関連記事→講師演奏の選曲についてこちらの記事にまとめています。
出来栄えは?
う~ん、どうだったのでしょう。
これまでは、演奏中の記憶が全くなく、自分がどう弾いていたのか全然わからない。緊張していたんですねぇ。
それに比べれば、今回は所々記憶がある。ということは、割と落ち着いて弾けていたということかもしれません。
とすると、いい感じに弾けたということでしょうか。
みなさんにどう伝わったでしょう。「あら、すてきな曲ね」なんて思っていただけていればうれしいですが。
年を取ってきたせいか(アラフィフです)、しばらく前から「暗譜ができない」ということが悩みの種になってきています。でも「今回は」暗譜はばっちり!でした。
関連記事→暗譜についてはこちらの記事をどうぞ。
ピアノの先生がみんなの前で弾く意味は?
私は、意識して生徒に自分の演奏を聴いてもらうようにしています。
それはなぜか・・
曲を知ってほしいから
第1の理由は、曲を知ってほしいから、です。
私は、発表会だけではなく、年度末に行っているグループレッスンでも弾くようにしています。
これまで弾いたのは、「エリーゼのために」や「子犬のワルツ」など。
また、発表会の選曲をする際、私からの提案曲として、一人一人に数曲ずつ自分で演奏してものをCDに録音して渡しています。
関連記事→発表会の選曲についてこちらの記事にまとめています。
このような形で、できるだけ演奏をするようにしています。
こうしたことをする第一の目的は、子どもたちに曲を知ってほしいから。
グループレッスンで「エリーゼのために」や「子犬のワルツ」を弾いたのは、知ってはいるけどきちんと一曲通して聴いたことのある子はいないのでは、と思ったので。
そして、発表会の曲のCD作成は、いろんな曲を知ったうえで決めてほしいと思ったので。
子どもたちは、クラシックの曲を知らないんだと思うんです。
子どもたちは、J-popなど今どきの曲に惹かれがち。これは、テレビなどから意識しなくても耳に入ってしまうので、ある面仕方のないこと。
良いとされて今に残ってきているクラシックの曲を知らせていくのも、私の役目かな、と思っています。
そして感じるのは、子どもたちはとっても素直に音楽を聴きます。「クラシック?遠慮します」にはならないです。
良いものは良いと思う感性を持っていて、発表会の曲決めでも、結局クラシックの曲を選ぶという子は多いように思います。
私をモデルにし、目指し、追い越してほしいから
そして、意識して弾くようにしているもう一つの理由は、私を一つのモデルにしてほしいから。
音大を出ていない私は、それほど専門的なことを教えられていないかもしれません。
でも「ピアノを弾けるっていいよ、楽しいよ」という気持ちと、「みんなだってこのくらい弾けるようになるよ」ということを身をもって伝えたい、と思うんです。
これも私の大きな役割では、と思っています。
そのために、一生懸命練習して、「先生ステキ」と思ってもらえる演奏をせねば!
「講師演奏」緊張するけどね。今回はやめようかな、と頭をよぎることも多いけど。
でも、一方で、いくら緊張しても「弾きたい」と思う。「ピアノを弾くことは楽しい」と思う。
こういう気持ちを伝えたいんです。
関連記事→講師演奏の選曲についてこちらの記事にまとめています。



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