ピアノ教材『ぴあの どりーむ1』美しいイラストと明確な指導ポイントでゆっくり着実に

ピアノ導入教材
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今回は『ぴあの どりーむ』を取り上げます。

永田萌さんのやさしくやわらかいイラストが印象的な、子ども向けのピアノ導入教材ですね。

イラストがとにかく豊富で、絵本を見ているような感じ。心がほっこりしてきます。

今回は1巻のみを紹介しますが、内容も、ゆったり無理なく進めていけるような優しい感じになっています。

『ぴあの どりーむ』とは?

『ぴあの どりーむ』は、学研ホールディングスのグループ会社である学研プラスから出版されています。

初版は1993年。今年2019年から数えて26年前になりますね。

著者は田丸信明さん。この『ぴあの どりーむ』シリーズを始め、『おんがくドリル』や併用曲集『ピアノの森』の著者でもあります。

テキスト、ワーク、併用曲集がシリーズで

『ぴあの どりーむ』は全部で6巻。すべて題名のつけられている”曲集テキスト”となっています。

他に、「ワークブック」と「レパートリー」がありますが、それぞれ第6巻まであります。並行して使っていけるということですね。

参考詳しくは出版もサイトの紹介ページをどうぞ。

ぴあのどりーむ・シリーズ一覧|楽譜|学研 おんがく.net
教育の学研が販売している音楽書・楽譜・CDの紹介サイトです。田丸信明先生によるピアノ導入教材をはじめ音楽書、クラッシックCDなど豊富に取り揃えています。

明確な記載が見当たらないですが、収録曲から考えると、第6巻終了でブルグミュラーに入る程度の難易度になるようです。

幼児版、そして第7巻も

『ぴあの どりーむ』には、「幼児版」もあります。

テキストとワークブックの2冊に分かれていて、「2歳6か月から使える」となっています。

参考詳しくは出版社サイトの紹介ページをどうぞ。

ぴあのどりーむ 幼児版|楽譜|学研 おんがく.net
幼児版テキストに準処したワークブックです。音楽の基礎知識とテクニックをつけることを目的としています。シール付き。

また、2018年9月に「ぴあのどりーむ7」が発売されたようです。

内容は、「第6巻終了からソナチネまで」とのこと。ここまでフォローされているシリーズは他にないのではないでしょうか。

参考詳しくは出版社サイトの紹介ページをどうぞ。

ぴあのどりーむ 7|学研 おんがく.net
お待たせしました!ぴあのどりーむ続刊がついに誕生!ぴあのどりーむ第6巻修了からソナチネ導入までをフォローする田丸信明先生オリジナル・メソッドによるピアノテキストです。

 

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『ぴあの どりーむ1』内容と進み方について

ぴあのどりーむ 1 初級ピアノテキスト はじめてピアノをならう

それでは、具体的な内容をご紹介します。

本書は、目次の次のページに〔第1巻のカリキュラム・ポイント〕という枠で、内容が箇条書きでまとめられています。

以下に転記します。

  1. 右手・左手における指番号の順序の違いを理解させます。
  2. 子供にとって大切な絶対音感とソルフェージュ力をつけるために、ハ(一点ハ)の音を中心として、大譜表と鍵盤の関係を理解させます。
  3. 音域と指番号は次の通りです。
    • ト音記号・・・1,2,3の指で中央ドからドレミ
    • ヘ音記号・・・1,2,3の指で中央ドからドシラ
  4. 1指による右手奏・左手奏と交互奏の体験から始まり、右手および左手の1・2・3指を使った演奏を習得していきます。
  5. 楽譜の要素として4/4、3/4、4分音符、2分音符、付点2分音符、4分休符が出てきますが、それぞれの読み方、意味等は2巻以降で改めて学びます。

引用元:『ぴあの どりーむ』第1巻〔第1巻のカリキュラム・ポイント〕より

上記の3は、五線図で示されています。また、上記の5は、それぞれ記号、音符、休符で示されています。

これで、目的や内容が分かると思いますが、もう少し詳しく書きます。

曲を弾く前に指番号を覚える

まずは、見開き2ページで指番号を覚えます

テキストにそのまま手を置いたような形で、左ページに左手、右ページに右手のイラストがあり、それぞれ番号が振られています。

そして、左手の方にはヘ音記号の五線があり、中央ドへ向かってラシドの音が書かれ、指番号も付けられています。

右ページはその逆。ト音記号の五線があり、中央ドからドレミの音が書かれ、指番号が付いています。

下部には、「ゆびのうた」というタイトルの楽譜があります。コードネームの付いた1段譜で、歌詞が書いてあります。

先生の伴奏で歌って、指番号を覚えましょう、ということですね。

この『ぴあの どりーむ』第1巻は、上に引用した〔第1巻のカリキュラム・ポイント〕の3番にある通り、中央ドから上へドレミ、下へドシラの音域しか出てこないということですね。

このページですべての音が示されている、ということになりますね。

「曲」の部分について

次のページから、すべて題名のついた「曲」を弾くことになります。

特長は以下のようなことになります。

  • 全部で26曲
  • 24曲が著者、田丸信明さん作曲+わらべうた2曲(いちばんぼし」「ほたる」
  • 15曲目までは4小節 16曲目以降に8小節の曲が7曲が混ざる
  • ほとんどの曲が歌詞つき(無い曲が2曲)
  • 伴奏譜付きは12曲 付いたり付かなかったり

曲の進み方

曲の進み方、つまり、音域の広がり方や左右の使い方などをまとめてみます。

音域の広がり方

上にも書いたとおり、第1巻で出てくる音域は中央ドを挟んで「ラシドレミ」の5音のみです。

広がり方は次の様になっています。出てくる拍子や音符についてもまとめます。

  1. ド(5曲 4/4拍子4小節 4分音符、4分休符)
  2. ドレ(5曲 +2分音符)
  3. シドレ(6曲うち3/4拍子8小節が1曲)
  4. ラシドレ(6曲うち8小節3曲 3/4拍子2曲 +付点2分音符)
  5. ラシドレミ(4曲うち8小節3曲)

 

始めは中央ドだけの曲が5曲続きます。すべて4/4拍子4小節で、4分音符、4分休符のみです。

音域の広がりとともに、2分音符が加わり、8小節と長くなり、3/4拍子が出てきて、付点2分音符が加わります。

左右の手の使い方

左右の手は、以下のような弾き方で進められます。

右手でドレミ、左手でドシラを1,2,3の指で、ドは左右どちらでも弾くようになっています。

  • ドのみ・・右4小節で1曲→左4小節で1曲→左右弾き継ぎ3曲
  • ドレの音域・・右手のみ1曲→左右弾き継ぎ4曲(左はドのみ ドは右でも弾く)
  • シドレの音域以降・・始めから左右弾き継ぎ(ドは左右どちらでも弾く)

左右を弾き継ぐ形になっても、1小節ずつ交代であったり、4拍子なら2拍ずつになっていたりし、手を変えるタイミングは分かりやすく工夫されています。

(ドのみの曲では、1拍目のみ左手という部分があります。また、3拍子の曲も3拍目のみ右手となっているものがあります。)

音の飛び方

音域が広がってくると音が飛ぶ部分も出てきます。その状況をまとめます。

音が飛ぶのは、音域がシドレになって以降ということになりますね。

  • 音域シドレ・・最後の曲でシ→レが1ヵ所
  • 音域シドレミ
    • シ→レ1ヵ所
    • 1曲の中でラ→レ2か所
  • 音域ラシドレ
    • ド→ラ(左のみ)1ヵ所
    • 1曲の中でレ→シ、シ→レ1ヵ所ずつ
    • シ→レ1ヵ所
    • 1曲の中でラ→レ2か所
  • 音域ラシドレミ
    • ミ→ラ1ヵ所
    • 1曲の中でド→ミ(右のみ)2か所、レ→シ、レ→ラ1ヵ所ずつ
    • 1曲の中でレ→ラ2か所
    • 1曲の中でラ→ミ3か所、ラ→レ1ヵ所、ミ→ラ1ヵ所、ド→ラ2ヵ所

右手でド→ミといった具合に、片手の中で音が飛ぶのは、2か所のみです。あとはすべて左から右、右から左という形での飛び方です。

理屈での説明は無し

〔第1巻のカリキュラム・ポイント〕の5にありますが、音符の読み方や意味などについての説明は、一切ありません。鍵盤と楽譜の位置が示されているだけ。

そういったことは「第2巻以降で学ぶ」と書かれていますね。

なので、音楽記号や速度表示なども全く出てきません

まずは、簡単な旋律を弾きながら体でリズムなどを感じていく、ということですね。

 

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『ぴあの どりーむ1』の特長 指導ポイントが明確

全部で26曲あるこの『ぴあの どりーむ』第1巻ですが、すべての曲で指導すべき内容が書かれています

上に書いた〔第1巻のカリキュラム・ポイント〕の次から1ページ半にわたってまとめられています。

例えば・・

2.ことりがトントントン……鍵盤奏の前に歌詞を言わせながらリズム打ちを行ってください。伴奏をつける場合はスタッカートをはっきりと出すようにしましょう。

引用:『ぴあの どりーむ』第1巻 各曲の指導ポイントより

*赤字部分は原文のまま

これは、2曲目の「ことりがトントントン」に対するものですが、全曲でこのような形にまとめられています。

どういった目的の曲で、どういったことに注意が必要で、どういった練習をさせるのか・・

もっと長い文章のものもあり、かなり具体的に書かれています。

新米ピアノ教師にはとってもありがたい。また、これだけ丁寧に書かれていたら、親子で教える場合もよいかもしれません。

『ぴあの どりーむ1』楽譜の状況

最後に楽譜の状況についてまとめます。

↓音域の説明ページ

新しい音域に入るたび、それぞれ1ページを使って書かれています。

↓4小節の楽譜。

ページの上部がイラストで下に1曲という場合もありますし、1ページ2曲の場合もあります。

1ページ2曲の場合は、反対のページは全面イラストです。フルカラー!

↓8小節の楽譜。

1ページ2段で8小節ですね。そして、反対ページは全面フルカラーのイラストです。

楽譜はそれほど大きくはありません。子ども用の導入教材としては小さい方です。

楽譜周りがごちゃごちゃしておらず、それが見やすさにつながっているのかなと思います。

イラストは、すべてイラストレーター永田萌さんによるものです。

『ぴあの どりーむ1』まとめ やさしさにあふれた教材です

『ぴあの どりーむ』第1巻についてまとめてきました。

音域、リズムなどなどすべてにおいて、進み方はとてもゆっくりですね。

そして、色鮮やかな美しいイラストが、とっても優しい雰囲気を作っています。

楽譜は決して大きくありませんが、見た目がすっきりとしていて分かりやすく、集中しやすいのではないかと思います。

「これからピアノを楽しんでいこうね」という気持ちが、テンション高くにぎやかな雰囲気ではなく、やさしく包み込むような、おちついた印象であらわされているなと感じます。

進み方はゆっくりではありますが、「指導ポイント」はかなり細かくはっきりと書かれていて、この通りに進めればしっかり着実に進歩していけるのではないでしょうか。

お値段が「1400円+税」と少々高めで、6巻まである、というところが少しネックにはなるでしょうか。

でも、この雰囲気がぴったり合う、という子もいますよね。

私は、実はこれまでレッスンで使ったことがないのですが、このテキストが良かったかもしれないと思っている生徒はいます。

この子の醸し出す雰囲気と、「ゆっくり着実に」がもう少し必要だったかも、というところからです。

楽譜選びは難しいですね。

これまで使うことのなかった『ぴあの どりーむ』ですが、これからも常備しておきたいと思っています。

 

 

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