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自己肯定感を育む方法 「ダメ」と言わない

レッスン風景
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生きていくのに必要だと感じる「自己肯定感」。

音楽の演奏は、自己肯定感を育む一つの方法ではないかと思います。

他にはどんな方法があるのでしょう。子どもとのかかわり方ということから考えてみました。

 

その子自身のすべてを認めるために

以前にこんな記事を書きました。

ピアノを弾くことは自己肯定感を育む
「自分はこれでいいんだ」と自分自身を肯定的にとらえる感覚「自己肯定感」。生きていくうえで大切なものだと思います。 ピアノはもちろん、歌うことも含めて音楽を演奏することは、自己肯定感を育むのではないか、と思っています。

「自己肯定感」。とっても大事なことだと考えています。

自己肯定感とは、

「自分は大切な存在だ」「自分はかけがえのない存在だ」と思える心の状態。

自分を肯定している感覚、感情などを指す。

引用元:はてなキーワード「自己肯定感」より

私は、自分に対する「根拠のない自信」と解釈しています。何があるわけじゃないけれど「自分は大丈夫」と思える。

「〇〇ができるから自分は大事なんだ」ではなくて、「これ」というはっきりしたものはなくても「自分はこれでいい」と思えるということです。

根底にこういう感覚があれば、ちょっとやそっとのことでは心が折れない、強い精神力を持てるようになると思います。

だって、何の根拠もなく「大丈夫」と思えているんですから。

そして、自分は大丈夫と思えていれば、まわりに対しても何かと配慮ができ、やさしく接しられるのではないかと思います。

自分に自信がなければ周りを見ることはできません。自分のことばかりが気になってしまうものです。

だって、自分に自信がないから・・

「自己肯定感」は、生きていくうえでとても大切なものだと思います。

 

自己肯定感を育むうえで必要なのは、その子のすべてをそのまま受け入れるということでしょう。

〇〇ができるとかできないとか、そんなことは関係なく、存在そのものが大事と感じる。そして、子どもに感じさせる、ということではないでしょうか。

「無償の愛」ですよね。

でも、具体的にどうすればいいのか・・けっこう難しいことのように思います。

その一つは「ダメ」という言葉を極力使わないようにする、ということではないかと思います。

 

「ダメ」ではなくて「なぜ?」と

私は大卒後の10年間、学童保育所の指導員をしていました。

「自己肯定感」という言葉を知ったのは、この時です。今からもう20年以上昔の話ですね。

教えてくださったのは、先輩指導員。これまで生きてきた中で唯一尊敬している人物です。

「子どもたちをかかわるときに一番大事なのは、子どもたちのありのままを受容することだ。それは、子どもたちの『自己肯定感』を育てることになる。」

ということを、常々言われてきました。

具体的なかかわり方としては、「子どもを絶対に否定しないこと」。これを徹底させられました。

例えば・・

子どもたちの間でもめ事、けんかは日常茶飯事。これに介入するのが指導員の仕事、と言ってもいいくらい。

「こいつがオレのことバカって言った!」「〇〇が先に蹴った!」「△△が掃除しないで遊んでる!」などなどなど・・・

子どもたち自身で解決できればいいですが、本人たちも何が何だかわからなくなってくる。

そして誰かが呼びに来たりして、ハイハイハイ・・・と間に入っていきます。

そうしたとき、「バカと言った」「蹴った」「遊んでる」ということを叱る、つまり「ダメでしょ」とは絶対に言いません。

その前に、なぜそうなったのかを順序立てて聞いていきます。必ず理由がある、ということです。

「そういうことをされたから、バカって言っちゃったんだね。」ということが分かったら、「それは嫌だったねぇ」としっかり気持ちを受け止めます。

その上で、「でもバカって言っていいの?」「ダメ」「じゃぁ、バカって言っちゃったことを謝ろうか」「ごめんね」となり、さらに、相手の子に「何でバカって言われちゃうようなことをしたの?」と続いていきます。

時間のかかることですが、一つ一つ丁寧に聞き出し、一つ一つ丁寧に受け止める、ということを徹底的にやるよう求められました。

もめ事の介入をしているときには、他の仕事は免除されていたくらい。

 

これはすごく大事なことだった、と今でも思っています。

子どもが否定的な行動をとったとき、必ず背景に何かある。それを探って、その気持ちをきちんと受け止める。

気持ちを分かってくれたと感じた子どもたちは、自分を否定的にとらえるようなことはしなくなる、ということです。

私は今子育て真っ最中ですが、私の子育ての指針になっています。

実際は難しいことです。目に見えることをつい怒ってしまう。いちいちこんなことをしていたら時間もかかります。

当時は仕事だからできた、という部分は大きいなと思います。

でも、忘れてはならない大事なこと、と思っています。

 

レッスンの時も「ダメ」を使わない

レッスンの時も、子どもたちを否定するような言葉は使わないよう心掛けています。

「もっともっと弾かないとダメだよ。弾けるようにならないよ。」

「練習してこないからダメなんでしょ。」

「そんな風にしか弾けないんなんてダメだよ。」

こんな言葉は・・・

「もっともっと弾こう!そうすれば絶対に弾けるようになるよ。」

「練習できなかったから弾けないんだね。ってことは、練習すれば弾けるってことだよ!」

「そんな風になっちゃうんだね。じゃあこういう風にやってみよう。」

と、こんな感じでしょうか。

 

今レッスンに来てくれている子どもたちは、当時かかわっていた子どもたちとちょうど同じ年代です。

なので、半分無意識に「『ダメ』はダメ」と思っているようなところがあります。

「ダメ」を使わない言い回しを、無意識のうちに頭の中でぐるぐる考えている自分がいます。

「ダメ」は結構きつい言葉。言う方が考える以上に言われる方は傷つくように思います。

「音楽の演奏が自己肯定感を育む」と以前の記事に書きましたが、それは、曲に入り込んで気持ちよく演奏できてこそ。

そういう演奏ができるようにするためにも、演奏の過程での「ダメ」はダメだよな、と思います。

子どもたちが音楽を心底楽しみ、自分の感性で演奏できるようにするために、否定的な言葉を使わない。

これからも、そのことを大事にレッスンを続けていきたいと思っています。

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